アメーバ赤痢の患者が急増中:7割が国内感染

寄生虫病の一つ、「アメーバ赤痢」の患者が大幅に増え、2003年から4年間に届け出のあった患者のうち、70%が国内で感染し、10人が死亡していたことが、国の感染症発生動向調査でわかった。
06年の感染者数は700人以上と、00年の約2倍。性的接触でも感染し、男女間の感染が急増している。

アメーバ赤痢は、赤痢菌が引き起こす感染症とは異なり、原因となる原虫「赤痢アメーバ」が口から入って発症。患者は細菌性の赤痢のように、腹痛や下痢などの症状に苦しみ、死に至ることもある。

1970年代までは、海外の流行地で赤痢アメーバに汚染された飲食物が輸入されたか、摂取した旅行者が帰国して発症する場合が多いとみられていた。しかし、80年ごろから感染者が増え始め、99年4月の感染症法施行により、アメーバ赤痢について医師の届け出が義務づけられたことから、2000年に377人、06年には747人に上った。(goo news)

アメーバ赤痢とは?
赤痢アメーバという原虫による大腸の感染症で、世界で年間約5千万人の感染者、4〜10万人の死亡者がいると推定されています。赤痢アメーバの嚢子(のうし)に汚染された飲食物を口からとることで感染します。急性期の患者さんよりも嚢子を排出する無症候性の感染者が感染源として重要です。

ほかの寄生虫感染症に比べ、日本で多くの感染者が発生しているので注意が必要です。日本では海外の流行地域で感染した人は少なく、男性同性愛者または知的障害者での感染がほとんどです。

アメーバ赤痢の症状
感染しても症状が現れるのは5〜10%程度です。粘血便、下痢、しぶり腹、鼓腸、排便時の下腹部痛などの赤痢症状を示します。典型的なケースではイチゴゼリー状の粘血便を排泄し、数日から数週間の間隔で増悪と寛解を繰り返します。

増悪時は腸穿孔を起こしたり、腹膜炎を起こすこともあります。また、大腸炎症状を起こす患者さんのうち約5%で腸管外への播種がみられます。肝臓・肺・脳などで膿瘍を形成し、重い症状を示します。このうち肝膿瘍が最も高い頻度でみられます。