バレニクリンを保険適用で処方:英国国立臨床研究所が勧告

英国国立臨床研究所(NICE)は、禁煙を希望する成人喫煙者に対し、米ファイザー社の経口禁煙治療薬「バレニクリン」(商品名チャンピックス)を国民医療保険に適用して使えるようにすることを勧告した。

NICEは「バレニクリンは、持続的な禁煙達成の効果でニコチン置換法や別の経口禁煙治療薬ブプロピオンよりも優れており、禁煙治療で使うことは費用対効果が高く国民医療保険適用の効果的利用になると見込まれる」とした。

チャンピックスは、禁煙治療を補助するおよぞ10年ぶりの処方薬。ニコチンが結合する特定の受容体を標的とする作用を持っており、タバコに対する渇望感を緩和する。

喫煙による死亡者数は毎年500万人。世界保健機構(WHO)は、タバコが関連する疾病にかかる費用は2010年までに世界中で年間約5、000億jに達すると推定している。

チャンピックスは、EU(欧州連合)が06年9月に禁煙補助剤として販売を承認。米国では06年5月、「チャンティクス」の商品名で販売を認められた。日本では06年6月に承認申請した。
臨床試験では、吐き気や頭痛、睡眠障害、夢の変化といった副作用が報告されている。(くまにち)

バレニクリンとは?
バレニクリンは米ファイザーが創製した選択的ニコチン性アセチルコリン受容体の部分作用薬です。ニコチンを含有しないことが特徴で、ニコチン受容体に結合し、喫煙したい欲求とニコチンからの離脱症状を緩和します。たとえ喫煙しても、満足感を抑える作用も期待されています。

海外の臨床試験結果では、バレニクリンを12週間服用した患者の約44%が禁煙したのに対し、プラセボ群では18%という成績が得られています。他の試験では、バレニクリンを12週間服用した患者を、バレニクリン群、プラセボ群に無作為に割り付け12週間投与したところ、バレニクリン群では約70・5%の患者が禁煙を継続していたのに対し、プラセボ群では50・0%にとどまっています。

また忍容性についても、海外で行われた臨床試験では良好との結果で、全体的な中止率はプラセボと同等であった。主な副作用としては、吐き気、頭痛、睡眠障害、便秘、腹部膨満感などが確認されています。