肺がんの発症遺伝子を発見:間野博行 自治医科大教授ら

肺がんの引き金となる新たな遺伝子異常を、間野博行・自治医科大教授らの研究グループが発見し、11日付の英科学誌ネイチャー電子版で発表した。
喫煙が関係しているとみられ、これまで困難だった肺がんの早期発見が可能になるだけでなく、有効な治療薬の開発などにつながる成果として注目される。

喫煙歴のある62歳の男性患者の肺がん細胞から採取した多数の遺伝子を、実験用の正常細胞に組み込み、がん化した細胞から原因遺伝子を特定した。

この遺伝子は、細胞の増殖を指令する遺伝子「ALK」と、細胞の形の維持などを担う遺伝子「EML4」が融合した異常型で、ALKが際限なく増殖指令を出してがんを引き起こすらしい。さらに、肺がん患者75人を検査したところ、5人の患者から融合遺伝子を検出した。そのうち4人は喫煙者。

グループによると、融合遺伝子は、たんや血液1cc中に、がん細胞が10個程度含まれていれば検出が可能。顕微鏡でがん細胞を確認する従来の方法に比べ、肺がんの診断が飛躍的に早まると期待される。

肺がんに関しては、EGFRという遺伝子の変異が知られており、この働きを阻害する治療薬「ゲフィチニブ」(商品名イレッサ)もある。ただ、EGFRの変異は非喫煙者の患者に多く、喫煙による肺がんに特有の遺伝子変異は不明だった。(YOMIURI ONLINE)

肺がんとは?
肺がんとは、肺や気管支などの粘膜に発生するがんで、とくに中高年の男性が多くかかります。
最近では検診を受ける人が増加し、治療方法も進歩していますが、症状がなかなか現れないため、発見された時は既に進行しているケースも多いのが現状です。

太い気管支に発生すれば、無気肺や閉塞性肺炎を合併します。気管支の細くなったところや、肺胞に発生するもには腺がんが多いですが、これはがんの組織型のひとつで、気管支粘膜に発生したがんです。
肺がんの組織型には他に数種類がありますが、肺がんではこの腺がんが最もよくみられます。

肺がんは周囲のリンパ節への移転が早く、また脳や骨髄へ転移しやすいので手術が困難な場合がよくあります。また、喫煙が誘発し、1日の喫煙本数が多いほどかかりやすいことがわかっています。

肺がんは胸部X線検査や喀痰検査、気管支内視鏡による生検、胸部CT、MRI(磁気共鳴画像)などで診断します。

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