バター風味の食品用香料「ジアセチル」が、製造工場の従業員に重い肺の病気「閉塞性細気管支炎」(BOS)を引き起こしていることを、ユトレヒト大学などの研究チームが突き止めた。
ジアセチルは日本でも多用されており、厚生労働省は「情報を集めた上で対応を検討したい」と話している。
研究チームは、2003年に閉鎖したオランダ国内のジアセチル製造工場の元従業員を追跡調査。生存者176人の中から、本来はまれな病気であるBOSの患者が4人も見つかった。米胸部学会の専門誌9月号に発表される。
閉塞性細気管支炎は、細気管支に慢性的な炎症が起き、肺機能が低下する病気。
重症化すると肺移植が必要になる。米国では00年以降、電子レンジ用ポップコーンやその香料などを製造する工場から40人以上の患者が報告されている。
日本香料工業会によると、国内では42社が年間計1・6トン(05年)のジアセチルを使って香料を製造。防護マスクや換気などの対策を講じている。(YOMIURI ONLINE)
閉塞性細気管支炎とは?
閉塞性細気管支炎は、主に呼吸気管支レベルでの繊維化による気道狭窄が広範に起こる病気です。特発性のもののほか、多くは感染、有毒ガスの吸入、膠原病、薬物中毒、移植などが原因となる状況が存在します。
今回の記事にあるジアセチルへの曝露は動物に対して重篤な気道上皮障害を発症させると指摘されていました。香料製造は2,000以上の化学物質を含むのでより多くの化学物質に曝露されていますが、米国食品医薬品局(FDA)に、食品香料は「一般的に安全と認識される」と指定され、消費者を肺疾患の危険にさらすことは知られていないのが現状です。
