骨粗鬆症が起きるメカニズムの一端を、科学技術振興機構と東京大の研究チームが世界で初めて突き止めた。女性ホルモンが、骨を壊す細胞(破骨細胞)の自己破壊を促し、骨の量を保つ働きがあるという。
閉経に伴って女性ホルモンが減った女性は、骨粗鬆症にかかりやすくなるが、女性ホルモンがどのように骨に作用するかはよくわかっていなかった。新たな治療法の開発に役立つ成果で、米科学誌「セル」(表紙デザインは「ジョジョの奇妙な冒険」の荒木飛呂彦氏!)電子版に掲載された。
研究チームは、破骨細胞の内部にあって女性ホルモンのエストロゲンが取り付く受容体という部分に注目。雌マウスを遺伝子操作して受容体をなくすと、通常のマウスより破骨細胞が増えて骨の破壊が進み、骨量は約5%落ちた。
さらにエストロゲンを投与すると、通常のマウスは破骨細胞の自殺を促すたんぱく質の量が増えたのに、エストロゲンの受容体をなくしたマウスに変化がなかった。(YOMIURI ONLINE)
骨粗鬆症について
骨からカルシウムが溶け出し、骨密度が低下して骨がスカスカになるもので、骨折を起こしやすく、お年寄りの寝たきりの原因の一つとされています。
60歳以上の女性によく発生しますが、これは閉経によって女性ホルモンの分泌が減少して骨の形成が低下するのと、骨の吸収が亢進するためです。
また、男女とも老化するとビタミンDの代謝機能が衰えてカルシウムの吸収が悪くなり、骨を作る作用が低下します。そのほか、若い頃からの偏食や食事からのカルシウム不足、運動不足による筋力の低下も骨折の誘因となります。
関節リウマチや内科的な病気の治療のために、副腎皮質ステロイド約を長期間服用している場合も、骨粗鬆症の発症を促します。
