武田薬品「アクトス」が糖尿病患者の心臓発作や脳卒中のリスク軽減

武田薬品工業の糖尿病治療薬「アクトス」は、糖尿病患者の心臓発作や脳卒中のリスクを軽減させたことが、保険金請求数千件を対象にした調査で分かった。調査は武田が資金提供したもので、19日開かれた会合で発表された。

それによると、アクトスの服用により心臓発作の確率は38%、脳卒中の確率は20%それぞれ低下した。またアクトスは、競合する英グラクソ・スミスクラインの「アバンディア(一般名ロシグリタゾン)」よりも心臓発作による入院のリスクが22%低いことも分かったという。

アバンディアが糖尿病患者の心臓発作リスクを40%強高めたとする研究報告が今年、医学誌に掲載されて以来、武田はアバンディアから市場シェアの獲得を目指している。
医学誌ジャーナル・オブ・ジ・アメリカン・メディカル・アソシエーション(JAMA)などほかの研究では、アクトスは一部の病気から心臓を守る可能性も示唆された。(Bloomberg)

糖尿病とは?
膵臓から分泌されるインスリンというホルモンが不足したり、インスリンの作用が低下する病気です。インスリンには、血液中のブドウ糖を細胞に取り込み、エネルギー源として筋肉に蓄えたり、脂肪として長期的に貯蔵するのを促進するはたらきがあります。

インスリンの作用が低下すると、血液中のブドウ糖が細胞で利用されないため、血液中の濃度が上昇し(血糖値が上がり)、尿中にも糖が混じるようになります。

糖尿病が進行すると、細小血管がおかされ、糖尿病網膜症、糖尿病腎症、糖尿病神経障害などの合併症が現れます。また、メタボリック症候群と呼ばれる病態に加え、禁煙などの危険因子が重なると、動脈硬化を基盤とした大血管障害を合併し、脳梗塞や心筋梗塞などを引き起こします。