交通事故やスポーツなどの衝撃をきっかけに、激しい頭痛やめまいに襲われる「脳脊髄液減少症」患者の3分の1が、症状改善に有効な治療を受けられないでいる実態が、患者団体「サン・クラブ」の調査でわかった。
保険適用外で費用が高額なうえ、治療してくれる医療機関が少ないことが理由という。調査は、NPO法人「脳脊髄液減少症患者と家族の救済を考える会」が今年7〜8月、患者200人を対象に実施した。
脳脊髄液減少症は、衝撃で脳を保護する硬膜が破れ、脳脊髄液が漏れることによって起こるとされる。自分の血液を注入し、脳脊髄液が漏れ出す個所をふさぐ「ブラッドパッチ治療」が有効とされるが、調査結果によると、この治療を受けていない人が62人いた。
保険が適用されないため30万〜50万円かかる治療費が工面できない人や、限られた医療機関に患者が集中して順番待ちとなっている人がいるためだという。(YOMIURI ONLINE)
脳脊髄液減少症について
交通事故やスポーツなどによる衝撃で脳をおおう硬膜に穴があくと、脳と脊髄の周囲を循環している脳脊髄液が漏れて脳の位置が下がり、頭痛やめまい、倦怠感、吐き気、思考力・集中力の低下、睡眠障害などの症状が現れます。
立位や座位で症状が悪化し、横になると軽快することがあると言われていますが、全ての人に当てはまるわけではなく、症状が長期化すると体位による変動は少なくなるようです。
患者本人の血液を注射し、血液凝固で髄液が漏れた場所をふさぐ「ブラッドパッチ療法」が有効とされています。現在のところ厚生労働省は保険適用を認めていませんが、交通事故などの被害者らによって、むち打ちや転倒時の衝撃でも髄液が漏出することがあると主張され始めています。
