アルツハイマー治療薬「ドネペジル」:興奮症状に効果なし

アルツハイマー病患者によくみられる興奮症状に対し、コリンエステラーゼ阻害剤ドネペジルは効果がないという結果評価を、米臨床医学雑誌『ニューイングランド・ジャーナル・オブ・メディスン』が掲載した。

キングス・カレッジ・ロンドン付属精神医学研究所のロバート・ハワード氏らは、明らかな興奮症状があり、短期の心理的な治療プログラムで症状が改善しなかったアルツハイマー病患者272人を、ドネペジル投与群と偽薬投与群に無作為に割り付けた。

ドネペジル投与群には1日10mgのドネペジルを、偽薬投与群には偽薬を、それぞれ12週間投与した。12週時点での評価は得点が高いほど興奮状態であることを示すCMAIスケールを使った。

その結果、CMAIスコアが30%以上改善したのは偽薬群20・4%、ドネペジル群19・5%で有意差はみられなかった。ロバート氏らは「12週間の試験では、アルツハイマー病患者の興奮症状に対しドネペジルは効果がなかった」と結論付けている。ドネペジルは軽度〜中等度のアルツハイマー病の進行を抑える薬剤として知られている。(くまにち)

アルツハイマー病について
脳の神経細胞が急激に破壊される認知症です。ついさっきのことを忘れるなどの記憶障害から始まり、症状は緩やかに進行します。初期には運動麻痺などの神経症状を伴わないのが特徴ですが、妄想などの症状は、比較的早く現れます。運動機能が保たれている分、徘徊などの行動が問題となります。

脳の神経細胞の病的な破壊が進み、神経が萎縮していくことが原因です。アルツハイマー病になると、アミロイドベータという異常たんぱく質がたまることが突き止められてから、これを標的とする治療法の開発が進んでいます。

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