PETで体内のタミフルを画像化:放射線医学総合研究所

インフルエンザ治療薬タミフルが、ラットの体内で臓器に取り込まれる様子を、陽電子放射断層撮影装置(PET)を使って画像化する薬剤を開発したと、放射線医学総合研究所(千葉市)の張明栄チームリーダー(放射性医薬品化学)が発表した。

タミフルの挙動を生きたまま確認できる手法は初めてという。タミフルは、人間の子どもの異常行動との関連が注目されているが、人への臨床応用には倫理上の課題があり、張さんは「まずラットの脳で(影響を)調べたい」と話している。

研究では、タミフルを構成する炭素の1つを放射性同位元素に置き換えた薬剤を合成。生後4週目のラットに投与し、この薬剤から出る陽電子を小型PETでとらえた。

その結果、タミフルは時間がたつにつれ腎臓、小腸などに移動。脳には投与の20分後に総量の約0・15%が届いていたが、取り込まれる割合としては小さいという。脳に入った後、すぐに代謝され別の物質に変わることも分かった。(四国新聞社)

陽電子放射断層撮影(PET)とは?
RI(ラジオアイソトープ=放射性同位元素)を体内に投与し、RIが体外に発する放射線を検出器で測定し、コンピュータ処理して断層画像を得られるようにした検査です。
さまざまなRIを用いて、糖代謝、タンパク代謝、酸素消費量などを調べることができます。

人体組織内の糖代謝を調べる「FDG-PET」が最もよく行なわれています。多くの腫瘍で糖の代謝が亢進することを利用した検査で、非常に小さい段階での腫瘍発見に有用な場合があります。
しかし、RIが高価で半減期が短いため一部の医療機関でしか受けることができないのが難点となっています。

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