足の筋肉細胞からシートを作成、心筋機能回復:大阪大病院

重い心臓病で心臓移植を待っていた患者に、足の筋肉の細胞をもとにシートを作って心臓の周囲に張り付け、機能を回復させる治療に、大阪大病院などのチームが成功した。
自分の細胞を利用した治療で移植待機患者が助かったのは世界で初めて。担当している同病院未来医療センター長の澤芳樹教授(心臓血管外科)は「心臓移植に代わる有力な選択肢になりうる」と話している。

治療は、太ももの筋肉を10グラム程度切り出し、筋肉の細胞のもとになる「筋芽細胞」を見つける。これを直径4センチほどのシート状に培養したうえで、多数のシートを3〜4重に重ねて心臓の表面に張り付ける。

男性患者は2004年ごろ拡張型心筋症になり、06年1月に悪化して入院。同年2月に補助人工心臓をつけたが、症状が重く、同年8月に日本臓器移植ネットワークに登録した。

今年3月末に筋芽細胞を採取し、2か月かけて25枚のシートを培養。5月末に全身の血液を送り出す左心室を中心に張り付けた。その後、心臓の収縮率や血液を送り出す量が急速に回復。
現在は、ほぼ正常な状態まで機能が回復し、日常生活にはほとんど支障がないという。退院後は服薬治療を続け、経過を見る予定。(YOMIURI ONLINE)

拡張型心筋症について
血液を送り出す心室の内腔が拡大します。心筋の収縮力が低下するために血液を送り出しにくく、しばしばうっ血性心不全を起こすほか、不整脈や血液のかたまりが血管内に詰まる塞栓症をともなうこともあります。

おもな症状は、動悸、疲労感、呼吸困難、むくみ、胸部圧迫感、不整脈などを生じます。治療には、心不全対策、不整脈や塞栓症予防のために薬剤を用います。重症の場合は、心臓移植も考えます。

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