抗がん剤の効果の有無を決めるたんぱく質を発見

肺がん手術後の抗がん剤治療で、効果の有無を決めると見られる2種類のたんぱく質を、東京医大第一外科の加藤治文教授らが突き止め、研究論文が英国の医学誌の電子版に掲載された。

転移がない早期がん(病期1期)は、手術により根治が期待できるが、再発も多く、手術後に経口抗がん剤「テガフール・ウラシル(UFT)」を服用する治療が普及しつつある。しかし、食欲不振などの副作用があり、治療効果を予見できる指標を探した。

研究グループは、がん細胞の転移などに関係するミオシンとビメンチンという2種類のたんぱく質に着目。1995〜2001年に病期1期の肺がんで手術を受けた患者のうち、UFTを2年間毎日服用した人と、飲まなかった人の計90人のがん組織を分析した。

その結果、両方のたんぱく質が少ない(組織染色で陰性)患者は、UFTを服用してもしなくても全員が5年後も生存。抗がん剤を飲む必要がないことが分かった。一方、両方のたんぱく質が多い(陽性)患者の5年生存率はUFTを服用した群が50%、無治療群が31%で、抗がん剤の効果が認められた。

肺がん死者は年間約6万3000人で、がんの中で最多。両方のたんぱく質が少ない人の割合は約1割とされる。加藤教授は「無駄な治療を避けられれば、患者は無用な副作用で苦しまないで済むだけでなく、医療費も削減できる」と話す。(YOMIURI ONLINE)

肺がんについて
肺がんの多くは、腺がんと扁平上皮がんという、気管支の粘膜に発生する2種類のがんです。近年の肺がんの増加の背景として考えられているのは、環境汚染と喫煙です。喫煙と肺がんの関係については多くの報告がありますが、大量喫煙者に肺がんが多いのは間違いのない事実です。

現在までの疫学調査によると、喫煙量が多いほど、また喫煙開始年齢が若いほど、肺がん発生率が高くなることがわかっています。一方、禁煙をすれば、徐々に発がん率が低下し、非喫煙者波になることがわかっていますので、禁煙は肺がん対策の基本中の基本とされています。

肺がんの症状は、がんの発生場所や進行状態にもよりますが、呼吸器系に現れる症状は、咳、痰、血痰、胸痛、呼吸困難などで、そのほか発熱、食欲不振、倦怠感などをともなうこともあります。

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