10代の性の悩み相談室「ティーンズルーム」がオープン

クラミジア、淋病、HIVをはじめとする性感染症などの不安や望まない妊娠など、性に関する悩みを抱える10代の相談に応じ、性感染症検査も行う「ティーンズルーム」が、NPO法人「ティーンズサポート」によって東京・渋谷に開設された。夏休み中やその後の期間に相談件数が増える傾向があるため、同ルームは9月23日までの期間限定。主催者は「街の保健室として気軽に利用して」と呼びかけている。

オープン記念イベントでは性に関する啓発活動を行っている紅音ほたるさんが、「性病かもしれないのに親に言えず、1人で悩んでいる子はたくさんいるはず」と、身近な相談場所の必要性を訴えた。

「ティーンズルーム」では大学生などのボランティアが性に関する相談に無料で応じるほか、医師や看護師などに相談することができる(500円)。また、クラミジア、淋病などの性感染症検査を、500円〜3000円で実施。産婦人科医が来所する日は、採血によるHIV検査(1000円)も行う。健康保険証は不要で匿名の検査も可能で、結果の確認は1週間後に携帯サイトへアクセスして行う。

女性医師が働きやすい職場作りのパンフレットを作成

医師不足の一因として妊娠・出産を機に退職する女性医師が多いことがあげられるなか、厚生労働省研究班(研究分担者・安達知子愛育病院産婦人科部長)が女性医師が働きやすい職場を作るためのパンフレット(日本産婦人科医会のホームページでダウンロード可能)を作成した。

研究班では全国で女性医師の活用実績がある病院で働く女性医師のほか、院長、診療科長などに面接調査を行って、有効策を分析した。その結果、@実質労働時間を給与に反映させるな公平なシステムがある、A短時間勤務中は責任ある仕事を任せて、補助的な仕事は行わない、B育児中には、ライフスタイルにあった柔軟な勤務形態が取れる――などが有効なことがわかった。病院で複数のベビーシッターと契約を結び、急な呼び出しに対応できる方策も役立っていた。

パンフレットは調査で得られた具体策を盛り込み、全国の臨床研修病院、関連学会などへ配布した。

脳梗塞治療薬「t-PA製剤(アクチバシン)」の副作用に注意

脳梗塞や心筋梗塞の治療薬「t-PA製剤」(商品名・グルトパ、アクチバシン)を服用した8人が、過去3年で副作用とみられる、胸部大動脈解離の悪化や胸部大動脈溜破裂で死亡していたことが30日わかった。厚生労働省は同日までに、製造販売元の三菱ウェルファーマ協和発酵工業に薬の添付文書を改訂するよう指示した。

t-PA製剤は、血管に詰まった塊を溶かす効果がある。厚労省によると、血栓が溶けることにより、全身の血流が良くなって血圧が上昇し、もともと胸部大動脈解離などの合併症がある場合、症状の悪化や胸部大動脈りゅうが破裂したと見られる。

亡くなったのは70歳代が6人、50、60歳代がそれぞれ1人。t-PA製剤は、急性心筋梗塞の薬として使用され、一昨年10月に重い脳梗塞にも適用が拡大された。それ以降、脳梗塞の使用者数は約6600人に上るという。(YOMIURI ONLINE)

脳梗塞について
脳の動脈の内腔が狭くなったり、詰まったりして、そこから先の組織に血液が流れなくなるため、血管から酸素や栄養素を供給されている脳の組織が障害されて、はたらきが低下する病気です。
手足のしびれやまひ、ろれつが回らない、眩暈、吐き気などの症状があらわれます。

治療開始が遅れるほど、生命が危険にさらされ、重い後遺症を残す確率が高くなるため、ただちに救急病院などへ搬送する必要があります。

凍結保存した卵巣組織の移植手術へ

東京都内の不妊クリニックと米ミズーリ州の病院が、凍結保存した卵巣組織の移植手術を、米国人姉妹間で計画していることがわかった。
卵巣組織の凍結保存は、女性のがん患者から、治療で障害を受ける前に卵巣組織を取り出して保存し、治療後に戻すことで生殖能力を残す技術として期待されている。
この移植は世界的に例が少なく、移植した組織が正常に機能するか注目される。仙台市で30日から始まる日本受精着床学会で発表される。

移植チームで凍結技術を担当する加藤レディスクリニックの桑山正成・研究開発部長によると、移植を受けるのは31歳の女性で、骨髄移植のため卵巣機能を失った。
姉から取り出した卵巣の一つを移植する手術を今年1月に受けたが、機能しなかった。

このため、移植の失敗に備えて凍結保存した約1センチ四方の卵巣組織を解凍し、10月末にも妹に移植。約2年間は排卵機能が回復し、妊娠が期待できるという。(YOMIURI ONLINE)

卵巣について
卵巣は子宮の左右にある一対の器官で、子宮とともに妊娠・出産に関わる大切な役割を果たしています。大きさは長さ3〜4cm、幅1.5〜2cm、厚さ1cmくらいで、子宮の両側に伸びた卵管にぶら下がっています。多数の卵細胞が、卵子となって約28日周期で排卵されます。

また、卵巣からはエストロゲン(卵胞ホルモン)とプロゲステロン(黄体ホルモン)の2つの女性ホルモンが分泌され、女性らしい体を作ったり、健康や精神状態の安定のためにはたらいています。

卵巣は、片方に腫瘍があって機能しなくなった場合でも、もう片方が正常にはたらいていれば生理もありますし、妊娠もできます。このため、卵巣の病気は、ある程度進行するまで気づきにくいことが多くなっています。

高脂血症治療薬でアルツハイマー病の発病リスクが減少か

コレステロール値を下げる高脂血症治療薬のスタチン系薬剤には、アルツハイマー病になるリスクを下げる効果があるかもしれない。米ワシントン大グループが、米医学誌ニューロロジーに発表した。

グループは認知能力が正常な65〜79歳の110人について、死後、脳を調べた。その結果、スタチンを飲んでいた人はそうでない人に比べて、アルツハイマー病患者の脳に特徴的な、細胞の外にたんぱく質がたまる「老人斑」や、細胞の中にたんぱく質がたまる「神経原線維変化」が少なかった。こうした変化が進むと、神経細胞が死に、記憶障害などが起こると考えられている。

スタチンによる高脂血症改善が、アルツハイマー病発病のリスクを下げるという報告はこれまでもあった。スタチンは近年、血管の炎症を抑える効果が注目されており、高脂血症の予防と炎症抑制がともにアルツハイマー病の予防と関係しているのではないかとグループはみている。(asahi.com)

アルツハイマー病について
脳の神経細胞に変性が生じて、記憶障害などの痴呆症状が現れてくる病気で、日本人の痴呆の30%を占めるとされています。60歳過ぎの人に多いですが、50歳代で発症する人もいます。

食事をしたことを忘れてしまうなど、覚えたばかりのことを忘れてしまう記憶障害、今日が何日なのか、自分のいる場所がどこなのか、家族が誰なのかなどがわからない見当織障害、ものの名前や使い方がわからなくなる、着替えなどができなくなるなどの失識・失語・失行が起こり、夜に徘徊したり、怒りっぽくなるなど、行動や人格にも変化が現れます。
進行して、萎縮が脳全体に及ぶようになると、運動能力が低下し、寝たきりになることもあります。

中外製薬と帝人ファーマが糖尿病治療薬の共同開発へ

中外製薬帝人ファーマは、仏の医薬品メーカー「イプセン社」が開発した糖尿病治療薬(注射剤)になるとみられる化合物を、日本で共同開発する契約を結んだ。
帝人ファルマ社が03年7月にイプセン社と共同開発・販売するライセンス契約を結んでいたが、開発スピードをアップするため中外製薬を含めた契約にあらためた。

化合物は、インスリン分泌を促すホルモンの一つ「グルカゴン様ペプチド1」(GLP−1)に似せている。GLP−1は、血糖値が高くなり過ぎるとインスリンの分泌を促すが、化合物は低血糖の危険性が小さく、かつ、血中濃度が長時間維持される。このため1―2週間に1回の注射で済むとみられている。

帝人ファーマが既に第T相臨床試験中だが、今後は両社で計画策定し開発を進める。費用負担と厚生労働省に対する製造販売の承認申請は両社が、販売は別ブランドとして両社が扱う。(くまにち)

糖尿病について
血液中の糖(ブドウ糖)は食事をすると増えますが、健康な人は膵臓からインスリンを大量に分泌させて、その働きで血液中の糖を代謝するので、食事後2時間くらいで血糖値が元に戻ります。
ところがインスリンが不足したり、上手く働かないと、糖の代謝異常が起こり、慢性的に高血糖が続きます。それが糖尿病です。

糖尿病は、治療にインスリン注射が欠かせない「1型」、かならずしもインスリンの補充を必要としない「2型」、特定の遺伝子や肝臓疾患などの病気、薬の副作用で起こる「その他の糖尿病」に分類されます。日本人の糖尿病の約90%は2型です。

1型糖尿病は、免疫反応に重要な役割をする白血球の中のリンパ球が、自己抗体をつくって膵臓のβ細胞を破壊する自己免疫異常などが原因で起こります。インスリンがほとんど分泌されない状態です。

一方、2型糖尿病は糖尿病の遺伝因子を持つ人(家族や親戚に糖尿病の人がいる)に、カロリーの多い食生活、運動不足、肥満、ストレスなどの生活習慣因子が引き金になって起こるとされています。肥満児が増えた現代は、子供にも2型が多くなっています。

遺伝子異常と男性不妊の関連を臨床研究へ

ある種の遺伝子異常が男性不妊と関連しているのかどうかを調べる臨床研究に、東北大とセント・ルカ産婦人科(大分市)のチームが近く本格的に乗り出すことが明らかになった。

不妊治療で体外受精をする際、運動能力が高い精子を選んで卵子と受精させるが、妊娠に至らないケースも多く、未知の原因が疑われている。遺伝子異常との関連が解明されれば、将来、診断や治療に生かせる可能性もあるという。

計画によるとチームは、不妊治療を受ける男性患者約100人から精子を提供してもらい、遺伝子に異常がないかを調べる。

中でもチームが注目するのは、父、母からそれぞれ受け継いだ計2つの遺伝子のうち、一方だけが働くように調節された「刷り込み遺伝子」と呼ばれる遺伝子の異常。

海外で近年、体外受精や顕微授精などによって生まれた子どもでは、刷り込み遺伝子の異常で起こる奇形や病気の割合が多いと報告されているためだ。(東京新聞)

男性不妊について
WHO(世界保健機構)のデータによると、不妊症の約半数は男性に原因があると考えられています。なかでも精子に異常がみられる造精機能障害は、女性の排卵生涯、卵管障害と同様に、不妊症の大きな原因となっています。

そのほか男性不妊の原因には、勃起不全や膣内に射精ができない性交障害、精子が卵管を通過できない精路通過障害、白血球が増えて受精を妨げる膿精液症があります。

精子の異常は自分自身ではわからないことですから、男性も検査を受けることが大切です。ひとりめはもちろん、ふたりめ不妊の場合も男性側に原因が見つかることがあります。必ず夫婦ともに検査を受けましょう。

厚労省が看護師の臨床研修制度を検討:新人の技術不足が背景

日本看護協会の調査で、基礎的な看護技術80項目のうち、注射、止血など16項目について「一人でできる卒業生が20%未満」という看護学校が過半数を占め、新人看護師の技術不足が問題となる中、厚生労働省は、看護師版の臨床研修制度の創設も視野に、新人研修のあり方について検討を始める。

医師については、2004年から2年間の卒後臨床研修が義務付けられたが、新人看護師の研修は個々の病院に任されているのが実情。
看護力の低下は、医療ミスだけでなく、自信喪失による早期離職も招いており、病院で勤務する新卒看護職の1年未満の離職率は2005年度まで3年連続で9・3%で、看護学校での実習や就職してからの研修の強化が看護教育の重要課題とされてきた。
しかし、教育に手間をかける余裕がない中小病院では、未熟な看護師を即戦力として扱うところも少なくない。

そこで同省では今秋から、新人研修がどうあるべきかを有識者らで作る検討会で議論し、モデル事業の手法を決める。来年度予算の概算要求に約2億5000万円を盛り込み、全国25か所で1か所につき60人程度の新人看護師の研修事業を2か月間実施。
研修前後でどれほど技術力がアップしたかを検証し、標準的な新卒研修プログラムを作りたい考え。

C型肝炎ウイルスが細胞内で増殖する仕組みを解明:京大チーム

C型肝炎ウイルス(HCV)が細胞内で増えていく仕組みを、下遠野邦忠・京都大名誉教授(現慶応大教授)らのチームが初めて解明した。
HCVが持つたんぱく質が、細胞内にある脂肪の塊「脂肪滴」を利用して新たなウイルスを作っていることが分かった。肝臓に脂肪が増えるとHCVも増えるため、下遠野名誉教授は「余分な脂肪滴の蓄積を防ぐ薬剤ができれば、HCVが原因の肝疾患の進行を抑制することが期待できる」と話している。

HCVに感染すると、高い確率で慢性肝炎や肝硬変などになる。肝臓がんで死亡した人の約8割が感染しているといい、感染すると肝臓に脂肪がたまりやすくなることも分かっていた。
チームは、培養した肝細胞にHCVを感染させ、ウイルス形成の仕組みを調べた。

HCVは、自らが持つ10種類のウイルスたんぱく質のうち「コア」と呼ばれるたんぱく質が、水と結合しにくい性質を利用して脂肪滴に近づき、脂肪滴の膜に張り付く。
他のウイルスたんぱく質はそこに引き寄せられ、脂肪滴の周辺で新たなウイルスを作っていた。ウイルス形成の足場として、脂肪滴が使われているとみられる。

成果は肝臓脂肪症の仕組みの解明や、コアが脂肪滴に近付くのを防ぐ薬剤の開発など、HCVの新治療につながるという。研究結果は、科学誌「ネイチャー・セル・バイオロジー」電子版に掲載された。(毎日新聞)

がん細胞を自滅に導くたんぱく質を特定:千葉大医学部

がん抑制遺伝子の一つ「p53」が、異常をきたした細胞を自滅に導く際に不可欠なたんぱく質を、千葉大医学部大鵬薬品工業などの研究チームが特定した。
肺がんや大腸がんなど約半数の種類のがんで、p53が正常に働いていないことが分かっている。
このたんぱく質の機能を詳しく調べれば、正常な細胞には影響を与えず、がん細胞だけを自殺させる新薬の開発につながる可能性がある。がん発症のメカニズムの解明にもつながる成果で、24日付の米科学誌「セル」に発表した。

p53は人間のあらゆる細胞にあるが、通常はあまり働かず眠った状態にある。体内では常に、DNAが損傷を受けるなどして細胞に異常が起きているが、その細胞ではp53が活性化され、細胞を自滅に導く指令を出したり、増殖を止めて損傷修復の時間をかせぐなど、異常な細胞が増えるのを防いでいる。しかし、正常に働かない場合がある理由は謎だった。

田中知明・千葉大助教(分子腫瘍学)らは、細胞の中で遺伝子が働く際、DNAと特定のたんぱく質が「クロマチン」と呼ばれる複合体を作ることに着目した。
人間の肺がんの細胞のクロマチンを分析し、p53と結合する分子をすべて調べた結果、「CSE1」というたんぱく質を発見。肺がん大腸がんの細胞を使った実験で、p53とCSE1が結合しないと細胞の自滅が起こらないことを確認した。(毎日新聞)

p53について
p53は、1970年代末に腫瘍ウイルスSV40のT抗原と複合体を形成する細胞性因子として発見され、当初癌遺伝子と誤認されていましたが、この数年来の急速 な研究の進歩により癌抑制遺伝子であることが明らかになりました。

p53は特異的塩基配列を認識する転写因子であり、ある種の遺伝子の転写を活性化することによって放射線や化学物質によるDNA損傷を受けた細胞がそのダメ−ジを修復する余裕を与える働きを持つことが明らかになっています。

このような機能を持つp53遺伝子の異常は、これまでに解析されたほとんどすべての臓器の人の癌の発症・増悪における役割の大きさが示唆されています。

人間ドックの受診者、「異常なし」は1割:日本人間ドック学会

日本人間ドック学会は、2006年に人間ドックを受けた人のうち、検査項目に異常がなかったのは11・4%と、学会が集計を始めた1984年以来、最低だったと発表した。これまでの最低記録は04、05年の12・3%だった。

集計対象は、同学会などが指定する約800施設で人間ドックを受診した約295万人。「異常なし」は約33万人にとどまった。

異常があった項目では食生活や運動など生活習慣に関連が深いものが目立ち、肝機能障害が26・2%と最多。高コレステロール(25・4%)、肥満(24・4%)、高血圧(15・9%)と続き、前年と比べほぼ横ばいか増加傾向を示した。

同学会は、外食産業やコンビニの普及により、食物に占める脂肪の割合が増えたことや、サラリーマンのリストラなどによるストレスが生活習慣を悪化させていることが理由と指摘。
集計した牧田総合病院付属健診センターの笹森典雄院長は「意識して生活習慣を変える工夫が大事だ」としている。(東京新聞)

人間ドックとは
人間ドックは会社や自治体などで行なわれる定期健診よりもさらに検査項目を増やし、医師による診療まで含めて総合的に健康チェックを行なうシステムです。
成人病の発見、生活指導、必要に応じた専門医の紹介などを大きな柱としています。

人間ドックは、健康保険による場合と自費とでは検査項目が違います。前もって検査項目をよく理解し、再検査、追加検査が必要な場合はどうするのかなどといったことについても確認しておきましょう。人間ドックには日帰りで行なえる短時間ドック、1泊2日で行なわれる短期ドック、6日〜1週間程度かけておこなう長期ドックの3つに大別されています。

「代理母」の公募に40人が志願:諏訪マタニティークリニック

不妊夫婦の妻に代わって出産する「代理母」を公募していた諏訪マタニティークリニックの根津八紘院長は23日までに約40人の女性が志願してきたことを明らかにした。

同院長は、志願した女性に家族の協力態勢などのアンケートを実施し、代理母を受け入れる覚悟などについて確認を進めている。日本学術会議・生殖補助医療の在り方検討委員会で、24日に報告する。

根津院長によると、代理母に志願してきた女性は20代〜50代前半で、いずれも出産経験がある。代理出産は命がけの行為であり、妊娠から出産までの約10か月間、日常生活に制限も加わる。
いくら志願した本人が望んでも、家族の理解や協力が得られなければトラブルにつながる恐れがある。このため根津院長は、志願者全員にアンケートの実施を決めた。

アンケートは、まず夫や子どもの存在を確認。代理母の妊娠・出産に伴う病気や死亡への補償制度が確立されることを前提に、「もし、あなたが亡くなっても、家族は納得できるか」などと、夫と夫婦の両親の意向をたずねている。

根津院長は「厳しい質問も含まれ、志願者は減るかもしれないが、代理母になってもいい人は少なからずいる。国が代理出産を前向きに検討する際の資料にもしてほしい。
今後、面接などして志願者を選考するが、補償制度が未整備のまま、代理出産を実施するつもりはない」と話している。(YOMIURI ONLINE)

代理出産とは?
妻が病気で子宮を摘出するなどして子どもを持てない夫婦が第三者の女性に子どもを産んでもらうことをいいます。タレントの向井亜紀さんのように、妻の卵子と夫の精子を使う場合と、夫の精子を第三者の女性の卵子と体外受精する場合などがあります。

日本産科婦人科学会は代理出産を禁じ、厚生労働省も妊娠・出産に対するリスク問題の観点から認めないという立場でしたが、法制化されていないのが現状です。
向井亜紀さんのケースでは、今年3月、最高裁において、「立法による速やかな対応が強く望まれる」としながらも、東京都品川区の出生届の受理を命じた東京高裁決定を破棄し、受理は認められないとする決定を下しています。
大半の人は海外で得た出生証明書を基に日本で実子として届け、受理されています。

糖尿病情報センターを新設:最新の治療情報を発信へ

約250万人とされる糖尿病患者の増加に歯止めをかけるため、厚生労働省は来年度から、国立国際医療センターなどを糖尿病治療の中核施設と位置づけ、予防法や治療法を研究開発する方針を固めた。最新の治療情報などを発信する「情報センター」を同センター内に設置する費用などを来年度予算の概算要求に盛り込む。

糖尿病はがん患者らが初期段階から専門医のいる病院に集まるのとは異なり、地域のかかりつけ医で治療するケースが多い。このため、重症化する前に、患者の症状に応じた適切な治療法や生活習慣の改善を促すなど、個人へのかかわりが重要な疾病とされる。

同センターは、来年度から生活習慣病のリスクが高い人を保健師らが指導する「特定健康診査」が始まるのにあわせ、健保組合など医療保険運営団体の協力を得て患者データを収集・分析。
国立の健康・栄養研究所、循環器病センター、保健医療科学院などと連携しながら、食事療法や合併症治療などについても研究。
治療法や予防策、効果的な保健師らによる指導などを開発して、全国の医療機関などに情報提供して、全国どこでも質の高い治療を受けられる体制を目指す。

医師以外の医療関係職種に、糖尿病に詳しい人材を育成するのも特徴だ。同科学院を中心に、健康対策にあたる自治体や保険運営団体の職員らに対して研修を実施。
また、小児期からの予防法を確立するため、小児の糖尿病を専門に扱う医療機関とも連携。遺伝的要因や食事環境、睡眠状況などを調べる。

糖尿病とは?
血液中の糖(ブドウ糖)は食事をすると増えますが、健康な人は膵臓からインスリンを大量に分泌させて、その働きで血液中の糖を代謝するので、食事後2時間くらいで血糖値が元に戻ります。
ところがインスリンが不足したり、上手く働かないと、糖の代謝異常が起こり、慢性的に高血糖が続きます。それが糖尿病です。

糖尿病は、治療にインスリン注射が欠かせない「1型」、かならずしもインスリンの補充を必要としない「2型」、特定の遺伝子や肝臓疾患などの病気、薬の副作用で起こる「その他の糖尿病」に分類されます。日本人の糖尿病の約90%は2型です。

1型糖尿病は、免疫反応に重要な役割をする白血球の中のリンパ球が、自己抗体をつくって膵臓のβ細胞を破壊する自己免疫異常などが原因で起こります。インスリンがほとんど分泌されない状態です。

一方、2型糖尿病は糖尿病の遺伝因子を持つ人(家族や親戚に糖尿病の人がいる)に、カロリーの多い食生活、運動不足、肥満、ストレスなどの生活習慣因子が引き金になって起こるとされています。肥満児が増えた現代は、子供にも2型が多くなっています。

中年太りで心筋梗塞のリスクが増大:厚生労働省研究班

若い時やせていて、体重が10キロ以上増えた人は、心筋梗塞などになりやすいことが、厚生労働省研究班(主任研究者・津金昌一郎国立がんセンター部長)の大規模疫学調査で分かった。肥満そのものの影響は、欧米で知られているよりも小さかった。

研究班は1990年から93年にかけて、全国9地域の40〜69歳の男女約9万人を登録し、2001年末まで追跡調査。この間に男性399人、女性119人が心筋梗塞などの虚血性心疾患を発症した。

体重を身長(メートル)の二乗で割った体格指数(BMI)で7グループに分け、発症との関連を調べたところ、男性はBMI30未満まではあまり差がないが、30以上の人は23以上25未満の人の1.8倍のリスクだった。女性は30以上でもリスクが上がらなかった。

さらに20歳の時のBMIや体重の増減との関連を分析。20歳の時のBMIが21.7未満の男性で、調査時までに体重が10キロ以上増加した人は、増減5キロ以内の人の2倍のリスクだった。
逆に20歳時に21.7以上だった男性は、10キロ以上減った人でリスクが高い傾向が見られた。(時事通信社)

心筋梗塞とは?
冠状動脈の内腔がふさがって血液が流れなくなり、心筋が酸素不足になって壊死に陥り、はたらかなくなった状態を心筋梗塞といいます。不安定狭心症から起こる場合と、前触れも無く突然胸痛が出現し、発症する場合があります。

胸部に締め付けられるような激痛が走るのが心筋梗塞の特徴的な症状です。狭心症に比べてはるかに強いもので、継続時間も長く、おさまっても再発するという断続的な痛みの場合もあります。
冷や汗や吐き気、嘔吐をともない、ときにはショック状態に陥ったり、重い不整脈が起こり、生命に関わります。

心筋梗塞は前記のような特徴的な強い持続性の胸痛と、心電図の所見、血清酵素の上昇から診断されます。ただし、心臓の後ろ側の心筋梗塞など一部では、診断が難しいこともあります。
このような場合には心エコー検査で心筋の壁運動を観察して診断の補助とします。

うつ病の早期発見に向け、開業医も診断研修へ:厚生労働省

厚生労働省は、内科などの開業医が専門外のうつ病についても適切な診断ができるよう2008年度から全国で研修事業を実施する方針を固めた。08年度予算の概算要求に盛り込む方向。

眠れない、だるいなど心身の調子が悪いと思っていてもすぐに精神科にかかる人は少なく、症状を悪化させているとの指摘がある。身近な開業医ならば比較的気軽に診察が受けられるため、専門医以外は見過ごすことがあるうつ病を早期発見し、専門医を紹介するなど適切な治療に結び付ける狙い。

近年、職場での能力主義導入など社会的ストレスが増えるにつれうつ病が増加。自殺を図った人がうつ病などの精神疾患の状態にある場合が目立つとの研究もあり、年間3万人を超えて高止まりしている自殺者を減らす効果も期待している。

研修は地域の医師会などの協力を得て、精神科医らが(1)症状などの基礎知識(2)診断するときの留意点−を講義することなどを想定。(SHIKOKU NEWS)

うつ病について
うつ病という病名から、感情面のみの病気と思われがちですが、実際は身体症状も現れるのが特徴です。1日中、気分の落ち込みがありますが、とくに朝方にひどく、夕方にかけて軽くなっていく傾向があり、これを日内変動といいます。

睡眠障害はほとんどの患者が訴える症状で、全く眠れない、寝付いてもすぐに目が覚める、朝早く目が覚めるなどのタイプがあります。食欲も低下し、味気なく感じます。そのため、体重が減少することもあります。睡眠欲と食欲は、逆に異常に高まり、過眠や過食になる人もいます。

精神的症状としては、決断力が鈍り、仕事に対する意欲や趣味に対する興味もわかなくなります。気持ちが落ち着かなくなり、イライラして、不安や焦りも強くなります。動作は緩慢になり、ひどくなると、意識があるのに身動きができなくなる(昏迷)こともあります。

凍結保存した卵巣を体内で機能させることに成功

食品の新しい凍結技術を利用して卵巣を丸ごと凍結保存し、体内に戻して機能させることに、独立行政法人医薬基盤研究所霊長類医科学研究センターと仙台市の不妊クリニックなどの研究グループが、カニクイザルを使った実験で初めて成功した。

妊娠を望む女性がん患者が、抗がん剤の投与などを受ける前に卵巣を摘出して凍結保存し、がん治療後に再び卵巣を体内に戻すことで、卵巣への損傷を防ぐことが期待できる。30日から始まる日本受精着床学会で報告する。

同センターの山海直主任研究員(生殖工学)と、京野アートクリニックの京野広一院長らは、食品の品質を落とさずに凍結する特殊な冷凍技術を使い、カニクイザル5頭から摘出した卵巣をマイナス196度で2〜3週間凍結保存した。

その後、卵巣を解凍し、元のサルの体内に戻したところ、移植した卵巣から女性ホルモンが分泌していることが2頭で確認された。

将来妊娠を希望する女性がん患者はこれまで、がん治療前に卵子や受精卵の凍結保存を行ってきたが、卵子の採取には1週間以上かかり、がん治療の開始が遅れるなどの問題点があった。
卵巣の摘出はただちに行えるという利点がある。研究グループでは今後、移植した卵巣で自然妊娠するかどうか確認するとともに、心臓や肝臓など他の臓器への応用にも取り組む。(YOMIURI ONLINE)

CT画像を元に生体になじむ人工骨を開発:東大医学部付属病院

東京大学医学部付属病院のチームが、患者の骨格にぴたりと合い、生体になじみやすい人工骨の開発に成功した。まだ強度に課題があり、力がそれほどかからないあごやほおなど顔面への利用が主だが、10人の患者に移植、いずれも組織とくっついていることが確認できた。同チームは全国10施設で臨床試験を申請、早ければ今秋にも着手する方針だ。

新しい人工骨は、骨の元となるリン酸カルシウムを材料にし、水で固めて作る。
コンピューター断層撮影(CT)を元に、プリンターにも使われるインクジェット方式で粉末の材料を何層も吹き付け、移植先の骨の形状に合う人工骨を作る技術を開発した。

セラミックスと違い、腕や足など力のかかる部位で使うには強度が十分でないが、形を自在に作れる上、組織ともなじみやすい。

これまでの人工骨は、セラミックスが主流で生体にうまくくっつかないのが難点だった。
このため、患者の腰骨などから提供された骨を削って成形していたが、微妙な形を仕上げることができず、顔面などの骨の成形はとくに難しかった。(asahi.com)

コンピューター断層撮影(CT)について
コンピュータ・トモグラフィーの略語です。横たえた身体を、円筒状のX線発射装置の中でスライドさせながら、360度の方向から一定の間隔で撮影し、コンピュータ処理して、体内の多数の断面画像や立体画像を得るものです。

身体の奥深くの臓器にも対応でき、全身の臓器の病変を観察することができます。
通常のCT検査で診断が確定しない場合には、造影剤を血管から注入して、病変部位を浮き出させる方法が用いられます。

X線を利用した検査なので、妊娠中、妊娠の可能性のある人は、医師に必ず申し出ましょう。また、造影剤を使用する場合は、アレルギー反応を起こすことがあるので、アレルギー体質の人も事前にその旨を伝える必要があります。

精子なしで卵子だけを使って、マウスを誕生:東京農業大

精子なしで卵子だけを使って、40%以上の高い確率で子マウスを誕生させることに、東京農業大の河野友宏教授(動物発生工学)らが世界で初めて成功し、米科学誌「ネイチャーバイオテクノロジー」電子版に発表した。

生殖に雄が要らない「単為発生」と呼ばれる技術で、雌雄を決定する精子がかかわらないため、雌のマウスしか誕生しない。河野教授らは2004年に、哺乳類では世界初となる単為発生マウス「かぐや」を誕生させたと公表している。

遺伝子改変を伴うため、ただちに人間には応用できない。だが、マウスの体外受精に匹敵する高い確率で子マウスを誕生させたことで、男性なしでも人類が子孫を残していける可能性がより現実味を増し、生命倫理での議論を呼びそうだ。

河野教授らは、精子と卵子が作られる過程で発生の際に機能を果たすよう、それぞれの遺伝子に付けられる特有の目印に着目した。遺伝子の2か所について、精子特有の目印があるのと同じ状態に改変した雌マウスを作製。
さらに、卵子特有の目印が付かないよう、未熟な卵子(卵母細胞)の段階でこの雌マウスから取り出して、卵子になるまで体外で成熟させた。

この卵子の核を精子の代わりに、別の雌マウスの普通の卵子に移植して分裂が始まった胚(はい)を、子宮に戻したところ、40%以上の確率でマウスが誕生。子宮に戻した胚の約30%は大人に育ち、出産し繁殖能力もあった。

河野教授は「今回の方法を使えば、ほぼ確実に単為発生マウスを誕生させることができるだろう。人間への応用は全く考えていない」と話している。(YOMIURI ONLINE)

単為発生について
有性生殖では、一般に卵と精子が受精して新個体が生じますが、雌が雄と関係なく新個体が生じる場合を単為生殖と呼び、昆虫、魚類、爬虫類等では自然状態においても観察されています。
今回のように、発生する卵に注目する場合は単為発生という語を用います。卵になんらかの人工的な刺激、操作を与えて発生を進行させる場合、これを人為単為発生と呼びます。

アトピー性皮膚炎の子供が韓国で急増:化学物質との関連か

韓国では、幼稚園児と小学生でアトピー性皮膚炎にかかっているこどもが約3割にものぼることがわかった。教育人的資源省の調査によると、患者は10年間でほぼ2倍に増えた。新しい家や都市に住む園児・児童の割合が高く、化学物質との関連が指摘されている。

同省が延世大学の研究室に委託。06年8月から1年間かけ、全国の幼稚園と小学校535カ所を調べた。アトピー性皮膚炎は全体の29.5%。95年調査の16.3%から、2倍近くに増えた。特に幼稚園では、43.2%と半数近い数字だ。
公団に住む児童幼児が33%と全体の平均より高く、農村地域は21.5%で一番低かった。新しい家に住んだ経験のある園児・児童の33.8%がかかっていた。

一部の学校施設で、ホルムアルデヒドなど化学物質の濃度を調べたところ、基準値をほとんど下回り、「学校の室内環境は憂慮する水準ではない」と結論づけている。

ただ、「大都市などの環境や、化学物質が露出した新居などとの関連はある」と説明。子どもの生活パターンを把握し、積極的に管理することの必要性を訴えた。同省は今年中に調査結果を政策に反映させる。

日本の場合、文部科学省が04年に全国の公立小中高に通うこどもを対象に実施した調査で、5.5%がアトピー性皮膚炎にかかっていた。(asashi.com)

アトピー性皮膚炎とは
アトピー性皮膚炎とは、花粉やほこり、ダニ、特定の食物の成分などに過敏に反応し、湿疹にもみえる皮膚炎が起こる病気です。
年代によって症状の現れ方は違いますが、思春期以降は、首の周りが黒ずみ、皮膚が厚ぼったくカサカサした状態になり、強いかゆみを訴えます。顔面に紅斑が生じるケースもあり、角質が剥がれ落ちてしまうこともあります。

アトピー性皮膚炎は、アトピー体質という得意な体質の人に起きるもので、遺伝性が強いと考えられています。とくに成人になってから発症するケースが増加する傾向にあります。
最近の住環境は、ダニが繁殖しやすく、それらがアレルギー症状の原因物質(アレルゲン)になっていると考えられています。

「欧米型」食生活で大腸がんの再発リスクが増大:米国研究所

米国のダナ・ファーバー癌研究所は、赤身肉やフライドポテト、デザートなどを中心とした欧米型の食生活を続けた大腸ガン患者の再発率や早い段階での死亡率に関する研究結果を米医学雑誌「Journal of the American Medical Association (JAMA)」の8月15日号で発表した。
生活習慣や食生活ががん発症の重要な要因となることは、これまでも指摘されてきた。しかし、食事の内容と大腸ガン再発の関係については、これまでほとんど研究されてこなかった。

今回、研究の対象となったのは、大腸とリンパ節に腫瘍が転移するIII期の大腸ガン患者1009人。研究チームは、対象患者が腫瘍摘出手術や放射線治療を受けるにあたり、これまでの食習慣に関する質問を実施。また、患者の放射線治療期間が終了する約半年後に再び食事内容に関する聞き取り調査を行った。

その結果、患者の食習慣は、赤身肉など脂肪を多く含む食事やパンや菓子などを好む「欧米型」と、鶏肉、魚、野菜や果物を多く摂取する「節制型」の2つのタイプに分かれた。

研究チームは、引き続き調査対象患者を5年間にわたって追跡調査したところ、324人が大腸ガンを再発し、このうち223人が死亡した。この他、28人は大腸ガンの再発とは別の原因で死亡していた。

「欧米型」食生活の患者が大腸ガンを再発させる可能性は、「節制型」患者の3.5倍だった。一方、「節制型」食生活と大腸ガン再発の間には、現段階では有意の関連性は認められず、研究チームは「さらなる分析が必要だ」としている。(AFP通信)

大腸がんについて
大腸がんは肺がんと並んで、増加傾向の著しいがんです。毎年約6万人が罹患し、近い将来に肺がんを抜くという予測もあります。大腸がんによる死亡は、男性では肺がん、肝臓がんに次いで3番目、女性では1番目になると推定されています。

大腸がん特有の症状はありませんが、血便や残便感、腹痛、便が細くなる(便柱細少)、下痢と便秘の繰り返しなど排便に関する症状がよくみられます。
これらの症状はS状結腸にがんができた場合にみられやすく、なかでも血便の頻度が高くなっています。血便は痔と勘違いして受診が遅れることが多いので注意しましょう。

大腸がんは、早期であればほぼ100%完治します。ただ、一般的には自覚症状に乏しいため、症状のない早期のうちに発見することが重要です。

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