抗がん剤の体内での動きを画像化、効果を確認しながら治療

通常の薬は投与されてから成分が全身に拡散するため効率が悪く、効き目の強い薬の場合はその分、副作用のリスクも高くなってしまいます。一般的なイメージと異なり、直接患部に薬を到達させることが可能なのは、皮膚病で薬をその場所に塗ったり、貼ったりするときだけなのです。

そこで近年は、がんなどの病気を対象に、治療が必要な患部だけに薬を運ぶ「ドラッグデリバリー」という手法の研究が進んでいます。しかし、薬物が実際に体内でどのように分布し、どの程度の量が患部に届いているかを確認することが困難という問題がありました。

そんななか、東京大学滋賀医科大学などの研究チームは、投与した抗がん剤の体内での動きを画像化し、がん細胞にだけ集積させる新しい手法の開発に成功しました。これにより、抗がん剤の副作用を正確に予測し、リアルタイムで治療の効果を確認しながら化学療法が行えるしています。研究成果はアメリカの医学誌「キャンサー・リサーチ」に掲載される予定です。

今回、研究チームは増殖中のがん細胞の周りには、微小な穴があいた血管が多く存在していることに注目し、その穴からだけ漏れ出すように、抗がん剤とMRIの造影剤を封入した高分子の微粒子を作りました。人間のがん細胞をマウスの内臓に移植してこの微粒子を投与したところ、腫瘍の部分のみに微粒子が集まっていることが確認されました。

症状が現われない微小な脳梗塞も早期に発見できる東京都の脳ドック、CTやMRI検査を受けられる病院を掲載しています。高血圧や糖尿病など危険因子がある40歳代の方にお勧めします。

【子宮頸がん】子供の予防接種を公費で:日本医師会が署名活動

子宮頸がんや細菌性髄膜炎、肺炎球菌など、重症化すると生命に危険を及ぼしたり、重い障害が残る恐れのある病気を予防するため、公費で受けられる子供の予防接種の種類を増やそうという署名活動が、日本医師会日本ワクチン学会などの関連学会でつくる協議会が全国でスタートしました。

子供の予防接種は、結核やはしかをはじめとする8つの病気に対するワクチン(5種類)は公費での接種が受けられますが、今回のキャンペーンはこれらに加えて、子宮頸がん、B型肝炎、おたふくかぜなど6種類のワクチンを新たに追加しようというものが目的です。

なかでも注目されているのが、子宮頸がんの予防ワクチンとして2009年に日本で承認された「サーバリックス」です。子宮頸がんの原因となるHPV(ヒトパピローマウイルス)感染から長期にわたり体を守ることを可能にしたワクチンですが、すでに感染したHPVを排除したり、がんを治す効果はないため、性交未経験の10代前半の女子に優先的に接種することが推奨されてきました。

子宮頸がんは予防が望める唯一のがんですが、日本のワクチン政策は世界的に見ても遅れをとっており、今回の活動が実を結ぶかどうかに注目したいところです。日本医師会では10月末までに全国の医療機関や保育所などを中心に200万人分の署名を集めて、国に提出する方針です。

昆虫類から多剤耐性菌の殺菌成分を発見:英国研究グループ

帝京大学病院でアシネトバクター・バウマニによる死亡者が明らかになったのをはじめ、国内ではほとんどの抗生物質が効かない多剤耐性菌の感染が広がりを見せています。

MRSA

そんななか、イギリスのノッティンガム大学の研究チームは、昆虫に耐性菌を殺菌する9種類の分子が存在しているを発見しました。今回の研究成果は、9月6日から開催される英国微生物学会で発表されます。

研究グループを率いたサイモンー・リー博士によると、人間に比べてはるかに非衛生的な環境に生息している昆虫は様々なバクテリアと日常的に接触しているため、それらから身を守るために自ら抗生物質を分泌することは自然とのことです。

ゴキブリやバッタを使った研究では、大腸菌やメチシリン耐性黄色ブドウ球菌(MRSA)の90%以上が死滅したといいます。ただし、研究はまだ初期段階のため、院内感染を引き起こし世界的に問題となっているアシネトバクター菌やシュードモナス菌などの細菌などに対する殺菌効果はこれから検証することになります。

2型糖尿病の発症リスクを高める新遺伝子変異を発見

運動不足や偏った食生活、遺伝などが原因となる2型糖尿病の発症リスクが最大で1.3倍になる遺伝子変異を東京大学と理化学研究所などの国際研究チームが発見しました。患者と健康な人のゲノム比較解析を行って発見された今回の研究成果は、米科学誌Nature Genetics(電子版)に発表されました。

血糖値を下げるインスリンの分泌に関与する「UVE2E2」遺伝子が、塩基配列の1カ所が異なっている(SNP)場合、働きが低下して発症リスクが高まります。日本人の2型糖尿病患者の約15%が該当するといい、欧米人に比べ、それほど肥満でなくても2型糖尿病を発症することが多い理由の一つとして考えられます。

研究チームの東大医学部の門脇孝教授によると、インスリンの効き目が低下して発症することが多い欧米人と異なり、日本人はもともと少ないインスリンの分泌量がさらに減って発症するケースが多いそうです。この遺伝子変異と肥満や年齢などの要因が組み合わさると、普通の人に比べて糖尿病に6倍かかりやすい人もでてくるとのこと。

今回の比較解析では、東アジアと欧米の患者に共通する別の関連遺伝子も見つかり、日本人患者では過去の発見分を含め、計13個の遺伝子が関与していることが分かりました。今回の成果は糖尿病の予防や新薬の開発につながるものとして期待されています。

子宮頸がん予防ワクチン「サーバリックス」を承認へ

子宮頸がんの原因となるヒトパピローマウイルス(HPV)の感染予防を目的としたワクチンについて、厚生労働省薬事・食品衛生審議会の分科会は、国内販売の承認を認める結論をまとめた。希望者が自己負担で受ける「任意接種」となる。HPVは性交渉を通じて感染するため、若い年齢層への接種が有効とされる。

このワクチンは、グラクソ・スミスクラインの「サーバリックス」。子宮頸がんの原因の約7割を占める「16型」と「18型」のHPVに対する感染予防が期待され、海外98カ国で承認されている。(47news)

子宮頸がん
症状としては、がんがもろい組織であることから、出血したり、組織が崩れておりものの量が増加したりします。したがって、生理以外の出血(不正性器出血)や、異常なおりものがあったら、一度産婦人科でがんの検診を受けてみることが大切です。

不正性器出血があっても、本人は生理が不順になったと勘違いをしたり、閉経となり実勢には整理が終わっているのに、不規則な整理が続いていると思い込んだために、受診が遅れ、子宮頸がんの発見が遅れるケースもありますので、注意が必要です。

サリドマイドが多発性骨髄腫の治療薬として承認へ

厚生労働省は、胎児に深刻な障害を生んだ催眠鎮静剤サリドマイドを、血液がんの一種、多発性骨髄腫の治療薬として製造販売を承認する方針を決めた。年内にも販売が再開される見通しだ。

同日の有識者検討会で、原則として妊婦の服用を避けるため、〈1〉承認を申請した藤本製薬(大阪府松原市)が患者、医師、薬剤師を登録し、処方量や服用量を管理する〈2〉妊娠の可能性がある患者には処方前に妊娠の有無を検査する〈3〉飲み残さず、不要になったら返却する――などの必要事項を決めた。

サリドマイドは鎮痛剤や胃腸薬として1958年に国内で発売され、つわり止めに使った妊婦の胎児に障害が相次いだ。認定被害者は309人に上り、62年に販売が中止された。(共同)

サリドマイド
副作用のない睡眠薬として開発・販売されましたが、妊婦が用いた場合に催奇形性があり、販売中止となりました。
しかし、90年代に多発性骨髄腫に有効との報告が相次ぎ、がんの治療薬として再び注目されるようになりました。欧米諸国や韓国などでは承認され、サリドマイドを含む併用療法が標準的な治療薬となりつつあります。

人間ドック:「異常なし」が1984年以来、初めて増加

日本人間ドック学会は、2007年に人間ドック受診者のうち、「異常なし」と判定された人が1984年以降で初めて、前年より増加したと発表した。学会は「メタボリック症候群が『メタボ』という流行語になるなど、国民の健康への意識が向上した結果ではないか」と分析。この傾向を定着させたいとしている。

調査対象は学会などが指定する約800施設で受診した約296万人。異常があった検査項目のうち最も多かったのは高コレステロールと肝機能異常で、次いで肥満が続いており、上位3項目は昨年と変わらなかった。食生活や運動など生活習慣との関連が深いものが目立った。

異常なしと判定された受診者を年代別にみると、49歳以下は06年と比べて増加したが、50歳以上はわずかに減少していた。(NEWS47)

自分はメタボリックシンドローム:成人の30%が自覚

成人の31%は「自分はメタボリックシンドロームだ」と思っており、50代男性では半数以上の57%が自覚。男女1200百人の調査で、メタボリックシンドロームへの関心の高さが明らかになった。

医薬品・医療機器会社のジョンソン・エンド・ジョンソンが、全国の20〜70代の男女各年代200人を対象に、がん、脳卒中、心筋梗塞の三大疾患とメタボリック症候群に関する意識調査を7月にインターネットで行った。

自分はメタボリックシンドロームと思っているのは男性38%、女性24%。五十代男性だけでなく、30代、40代男性も40%台と高い。実際に自分の胴回りを測ってみたのは男性29%、女性21%で、全体では4人に1人の25%だった。

メタボリック症候群は、胴回りが男性85センチ以上、女性90センチ以上の内臓脂肪型肥満で、血圧や血糖値が高めの状態。厚生労働省の2005年の調査では、40〜74歳で男性の26%、女性10%がメタボリック症候群が強く疑われる、という結果だった。

一方、三大疾患で一番関心があるのは、がんで66%。心筋梗塞19%、脳卒中15%の順だった。メタボリックシンドロームは心筋梗塞、脳卒中を起こしやすい。(くまにち)

メタボリック・シンドロームとは?
生活習慣病のなかの、内臓脂肪蓄積型肥満、脂質代謝異常、高血圧、糖代謝異常の4つは、とくに「メタボリックシンドローム」と呼ばれ、これらの要素が複数合併すると、それぞれが軽症でも動脈硬化が加速され、心筋梗塞や脳梗塞のリスクが高まってきます。

メタボリックシンドロームの診断基準は、ウエスト周囲径が男性85cm以上/女性90cm以上で、かつ下記のA・B・Cのうちの2項目を満たすときです。

  • A.脂質異常…中性脂肪150mg/dl以上あるいはHDLコレステロール40mg/dl未満
  • B.血圧異常…最高血圧130mmHg以上あるいは最低血圧85mmHg以上
  • C.糖代謝異常…空腹時血糖110mg/dl以上

日本人はピロリ菌感染から胃がんに移行するリスクが高い

胃がんの原因となるヘリコバクター・ピロリ菌に感染しても、胃がんのなりやすさは遺伝子の型によって異なり、日本人の大半はなりやすい型であることが、名古屋大大学院の浜島信之教授らの研究で分かった。横浜市で開かれる日本がん学会で10月4日に発表する。

胃がん発生にはさまざまな要因があるが、日本や韓国などは欧米よりも発生率が高く、多くがピロリ菌に関連しているとされる。同教授らは、ピロリ菌感染者が胃がんを発症する場合、胃粘膜の委縮から胃がんへと段階的に進行することに着目。感染者の日本人248人の遺伝子を調べ、委縮に移行した人としていない人との違いを分析した。

その結果、「PTPN11」という遺伝子の一部の型が「GG」「GA」の人は5〜6割の高率で胃粘膜委縮が起きており、「AA」の人では1割強にしかみられなかった。日本人の9割以上はGG型とGA型で、AA型は1割に満たず、ピロリ菌感染から胃粘膜委縮に移行するリスクが高いことが示唆された。(時事通信)

胃がんについて
胃粘膜から発生するがんの総称です。症状初期には特別な症状は現れません。上腹部痛や吐き気、胸焼けなどがみられることもありますが、食べすぎや胃炎などの症状と変わらないので、がんとは気付かず、検診などで発見されます。

がんが進行すると、腹痛や胃の不快感、嘔吐が強くなり、吐血や下血が現れ、やがて全身倦怠感や体重減少なども顕著になります。

胃がんの確定診断は、内視鏡で病変部を直接観察するとともに、組織の一部を採取して調べる組織検査によってなされます。これらの検査結果から、病巣が胃壁の表面に存在するのか、あるいは胃壁深く浸潤しているのかといったがんの進展度や病巣の大きさ、さらに組織型、転移の有無を調べることによって、早期と進行がんが区別され、治療方針が決定されます。

救急蘇生術における人工呼吸は効果なし:日本救急医学会

突然意識を失って倒れた人を蘇生させるための応急手当は、心臓マッサージだけで効果があり、従来勧められてきた人工呼吸は必要ないことが、日本救急医学会関東地方会の研究班の調査で分かった。

研究班は02〜03年、関東各地の病院と救急隊の協力を得て、そばに人がいる状態で突然心臓が止まって倒れ、救急車で病院に運ばれた18歳以上の患者4068人を調べた。
そばにいた人から人工呼吸と心臓マッサージを受けた患者が712人で、心臓マッサージだけを受けた患者は439人。救急隊到着まで蘇生措置を受けなかった患者が2917人だった。

倒れてから30日後の時点で、介護なしで日常生活が送れる状態に回復した割合は、両方受けた患者が4%、心臓マッサージだけの患者は6%で、人工呼吸なしでも変わらなかった。一方、蘇生措置なしの患者は2%にとどまった。

患者の約9割を占めた救急隊到着時に完全に呼吸が停止していた人に限った分析では、回復率は心臓マッサージだけの患者が6%だったのに対し、両方受けた患者は3%で、心臓マッサージだけの患者の方が回復率が高いとの結果になった。

人工呼吸は不要との結果について、長尾班長は「呼吸が止まっても12分程度は血液中の酸素濃度がそれほど下がらないことや、心臓マッサージの際の胸の動きで、空気が肺に送り込まれることなどが考えられる」と話している。

心臓マッサージは、救急隊が来るか、AED(自動体外式除細動器)が届くか、患者の体が動くまで続ける。1人では消耗するため、2分程度をめどに交代で行うとよいという。(毎日新聞)

AED(自動体外式除細動器)について
AEDは、高性能の心電図解析装置を内蔵した医療機器です。「突然の心停止」では多くの場合、心室細動という心臓の筋肉の細かいけいれんになります。

けいれんを抑えるには、できるだけ早く心臓に強い電流でショックをかけて心臓のリズムを元に戻さなくてはなりません。これを「除細動」といいます。
心停止から除細動までの時間はその後の生存率に大きく影響し、1分経過するごとに生存率が7〜10%低下していきます。

そこで、心停止した人に対して、現場で直ちに除細動の治療を行えるようにしたのが、AEDです。AEDは、電源を入れて電極パットを貼ると、自動的に心電図を解析して、電気ショックを行うべきか否かの指示を出します。その後は指示に従って操作すれば、迅速に電気的除細動が行えます。

福島孝徳記念クリニックが開院へ:世界最高水準の医療を提供

脳神経外科専門の「塩田病院付属福島孝徳記念クリニック」(十九床)が、長柄町国府里に完成した。最新の医療機器を備え、高度な技術を持つ執刀医をそろえるなど、「世界最高水準の医療を提供する」という。10月1日に開院する。

同クリニックは、医療関係者の間で「神の手を持つ男」とも称賛される脳外科医福島孝徳さんを最高顧問として迎え、助言を受けて建設された。福島さん自身も月一回程度は来院し執刀する。

一刻を争う急患に対応するため、患者が救急車で運ばれてから手術室、集中治療室(ICU)などへの移動が素早くできるように部屋を配置。
多くの機器を導入した高度な手術に対応する広い手術室や、高い効果の期待できる医療機器をそろえている。将来的に増床が認められれば、二十四時間体制での救急医療も行いたいという。(東京新聞)

脳腫瘍とは?
脳腫瘍とは頭蓋骨内に発生する腫瘍の総称です。増殖が遅く転移しない良性腫瘍と、急激に増殖して脳のほかの部位に転移しやすい悪性腫瘍とがあり、その発生部位から、脳の実質内に発生するものと脳の実質外に発生するものに分けられます。
脳実質内に発生する腫瘍のほとんどが悪性で、神経膠腫(グリオーマ)、髄芽腫、肺細胞腫などがあります。脳実質外に発生する腫瘍としては、髄膜腫、下垂体腺腫、脳神経鞘腫などがあり、ほとんどが両性です。

脳腫瘍は子供から老人までみられ、子供では小脳、成人では大脳に発生することが多くなっています。原因は不明ですが、まれに先天的腫瘍や遺伝に関連するものもあります。

脳腫瘍の症状と経過
腫瘍によって頭蓋骨内の圧力が高まるため、頭痛やめまい、吐き気、嘔吐、視野狭窄、痙攣などの症状が現れます。また、脳神経障害として、顔面麻痺、失語症、味覚や嗅覚の障害、記憶力の低下、聴力の低下がおこることもあります。
良性のものが多く、摘出すると完治しますが、発生部位によっては完全な摘出が困難と判断される場合もあります。

脳腫瘍の判定のポイント
問診での症状からおおよそ診断がつく場合もありますが、脳腫瘍が疑われる場合は、状況に応じて頭部X線写真、頭部血管造営検査、CT検査、MRIなどを行なって診断を確定します。
さらに、転移が疑われる場合は、それぞれの疾患部位に応じた腫瘍マーカーなどの検査を行います。

鼻水を検体にインフルエンザ診断:DSファーマバイオメディカル

大日本住友製薬の子会社で診断薬や研究用資材の開発、販売を手掛けるDSファーマバイオメディカルは、鼻をかんで採取した鼻汁をインフルエンザ感染の有無を診断するための検体とする承認を取得したと発表した。

DSバイオが2005年1月に発売したA型とB型のインフルエンザ診断薬「クイックビューラピッドSPインフル」に使用可能な検体種として追加する。従来は専用のぬぐい棒で鼻腔やのどをぬぐったり、スポイトで鼻腔から吸引して採取した検体を用いて診断していた。(NIKKEI NET)

インフルエンザについて
約200種類もある風邪のウイルスの中の一種「インフルエンザウイルス」の感染で起こります。インフルエンザウイルスにはA・B・Cの3種類があり、A型はさらに5つのタイプに分かれています。
流行するのはA型とB型ですが、どちらかというとA型のほうが流行の範囲や規模が大きく、短い期間で流行を繰り返します。

インフルエンザはほかの風と違い全身の症状が強いのが特徴です。
突然、39度前後の高熱が出てから、寒気がして頭痛や関節痛などの痛みがあり、同時に手足や腰の筋肉痛やだるさなどの全身的な症状も出てきます。そしてほぼ同時にのどが痛み、咳が出て、声がれや鼻水が出るなどの呼吸器症状が強くなります。

このような症状が3、4日続くと熱が下がり始めて、苦しかった全身症状や呼吸症状も軽くなっていきます。順調なら1週間から10日ほどでよくなります。

神戸大学付属病院に美容外科の専門診療科:10月1日診療開始

神戸大学病院は美容外科の専門診療科を新設することを発表した。国立大学で初めての試みだ。社会の高齢化に伴い、美容外科は若い女性だけでなく、中高年の生活の質を高める医療として需要が高まっている。だが、今の医学教育の中で学ぶ機会がほとんどなかった。
神戸大は専門教育の場を設け、若い医師を育てるとともに、老化と闘うアンチエージング医学の拠点作りを目指す。

10月1日に診療を始める。全年齢を診るが、主に中高年のしわやたるみ対策、脂肪吸引を対象にする。容姿に自信を取り戻すことで、生活や心の張りも戻ってくるという報告があり、高齢者にとって大きな意味を持つからだ。

現在、美容外科を志す人は、やけどの跡の修復などをする形成外科の経験を基に、試行錯誤で技術や知識を身につけているのが実情だ。技術水準は個人差が大きく、医療被害にもつながっているという指摘がある。

神戸大病院では、形成外科の専門医2人が専従し、若い研修医らを交えてチームで診療する。医療保険の適用外で自費診療だが、まぶたの垂れ下がりなど、保険治療の対象と診断した場合は、他の診療科に紹介する。(asahi.com)

しわやたるみの除去について
しわの周囲のいろいろな角度から製剤を入れてしわを目立たなくなるする注入療法で、効果がない深いしわやたるみには、リフティングという手術療法が用いられます。

フェイスリフト
顔の側面や耳の後ろなど、目立たないところを切開し、皮膚を吊り上げて余った皮膚を取り除く方法です。手術は全身麻酔か局所麻酔で行われ、たいてい5〜6時間はかかります。
顔を切開するため、出血がともないますが、自然に吸収されます。吸収しきれずに血腫になったとしても、早めに処置すれば大事に至ることもあります。

術後は数日間、顔が腫れることも考慮しておく必要があります。抜歯は状態にもよりますが、1〜2週間後に行われます。顔には表情筋をつかさどる顔面神経が走っていますから、高度な技術を持つ医師を選び、カウンセリングを十分行い、納得したうえで手術を受けることが大切です。

アイリフト
眼瞼切開法を用いて、上まぶたや下まぶたのたるみを改善します。そのほか、眉毛をあげるアイブローリフト、頬のたるみを治すミニリフト、額のしわを伸ばすフォーヘッドリフトなども開発されています。

アリクストラ錠を急性冠症候群治療薬として追加承認:EU

欧州医薬品審査庁(EMEA)は、グラクソ・スミスクライン社の抗血栓症薬「アリクストラ錠」(一般名:フォンダパリヌクスナトリウム)を、急性冠症候群治療薬としての効能・効果で追加承認した。

フォンダパリヌクスは、72時間以内の経皮的冠動脈インターベンション(介入)または在来治療法が適用されない不安定狭心症患者や非ST上昇型心筋梗塞患者に対する抗凝固療法として欧州心臓病協会の治療ガイドラインでは最も推奨されている。

フォンダパリヌクスは、血液凝固の際、中心的に働く]a因子の働きを選択的に妨げる。]a因子はトロンビン(血液凝固を促進する血中タンパク質)の生成過程で中心的な役割を担っている。

国内では、アリクストラは膝関節全置換手術後などの静脈血栓塞栓症の発症抑制を効能・効果として初めて承認を取得。現在、腹部手術後の静脈血栓塞栓症の予防を効能・効果として承認申請している。
海外旅行などの際、飛行機の狭い座席に長時間座っていることで起こる「エコノミークラス症候群」は、静脈血栓塞栓症の形態の一つとされている。(くまにち)

静脈血栓塞栓症について
静脈血栓塞栓症は、深部静脈血栓症(主に下肢の深部静脈に血栓ができる病態)と肺血栓塞栓症(深部静脈に形成された血栓が肺動脈に飛んで肺動脈が塞がれ、重篤な場合死に至る疾患)といった一連の病態の総称です。
近年、飛行機などによる長時間の移動中に発症したというニュースでも話題となっているエコノミークラス症候群は静脈血栓塞栓症の一病態です。

しかしながら、静脈血栓塞栓症は、実態としては病院において手術に伴って発症するケースが多くを占めます。
特に股関節置換術・膝関節置換術等の下肢の手術後は、深部静脈血栓症の発症率が34〜65%1)と高く、ひとたび急性肺血栓塞栓症を発症すると、死亡率は約30%とされ、死亡例の40%以上が発症1時間以内に死にいたる深刻な疾患2)です。発症してからでは救命が困難なため、その予防の重要性が指摘されています。

結核の新規患者・罹患率が7年連続減:厚生労働省

厚生労働省は25日、2006年に新たに結核を発症した患者は前年から1935人減って2万6384人、人口10万人当たりの患者数を表す罹患率も1・6減少し20・6と、いずれも7年連続で減少したと発表した。都道府県別の罹患率では、地域間格差が依然大きかった。

20代の結核罹患率は、その前後の年齢層に比べて高かった。また、新規患者に占める高齢者の割合は増加傾向にあり、70歳以上が占める割合は47%で、前年比2・1ポイント増だった。

都道府県別の罹患率で最も低いのは長野県の11・8。一方で高いのは大阪府(36・1)、東京都(26・5)、長崎県(26・4)の順で、最も高い大阪府は長野県の3・1倍と、大きな格差が見られた。(Shikoku.news)

肺結核について
細菌の一種である結核菌に感染して起こる病気で、すべての結核症の約90%を占めます。
進行すると、咳と痰が出てきます。咳は喉頭や気管支に結核が起きるとひどくなります。熱は37度台の微熱ですが、栗粒結核といって肺に感染した結核菌が血液中に入り、全身めぐっていろいろな臓器感染を起こすことがあり、この場合は高熱が出ます。

肺結核の治療は、いくつかの抗結核薬を組み合わせて用います。必ず用いられるのは、リファンピシンとイソニアジドで、これらにほかの薬を加えます。治療薬の効果で、6ヶ月〜1年で完治します。

症状が軽く、人に感染させる可能性が少ないと判断されるときには、通院による外来治療が原則です。症状が強く、痰の中に多量の結核菌が含まれている場合には、入院が必要となります。

結核は、咳をしたときに飛ばす飛沫(口から飛び散る水滴)の中に含まれる結核菌を吸い込むことで、人から人へ感染する病気です。しかし、痰に結核菌が多量に出ていなければ、伝染力は強くありません。

新しいタンパク質「心臓特異的ミオシンキナーゼ」を発見

血液を全身に送り出すポンプとしての心臓の働きを調節する新しいたんぱく質を国立循環器病センターの北風政史・心臓血管内科部長らが発見し、米医学誌「ジャーナル・オブ・クリニカル・インベスティゲーション」の電子版に発表した。
心臓の働きが弱っている患者用に、副作用がほとんどない治療薬を開発できる可能性があるという。

研究グループは、重症の心不全患者12人から同意を得たうえで心筋組織の一部を採取し、そこで働く遺伝子を調べた。その結果、筋肉を構成する主要なたんぱく質であるミオシンの一部に作用して筋収縮を起こすたんぱく質を見つけ、「心臓特異的ミオシンキナーゼ」と名付けた。

拡張型心筋症の患者は、このたんぱく質の量が少なく、ラットなどの動物実験で、このたんぱく質を作る遺伝子の働きをおかしくすると、筋組織の構造が乱れ心臓が拡大した。心臓の形を整える役割も持つと考えられる。(YOMIURI ONLINE)

拡張型心筋症について
血液を送り出す心室の内腔が拡大し、心筋の収縮力が低下するために血液を送り出しにくくなり、しばしばうっ血性心不全を起こすほか、不整脈や血液のかたまりが血管内に詰まる塞栓症を伴うこともあります。
症状としては、動悸や疲労感、呼吸困難、むくみ、胸部圧迫感、不整脈などを生じます。

治療では、血管拡張作用とともに、心筋の働きを改善することで延命効果が期待できるACE阻害薬やβ-遮断薬が使われます。拡張型心筋症は、血液のうっ滞が起こりやすいので、血栓(血のかたまり)ができるのを防ぐための抗凝固薬も使われます。

卵子を試験管で培養する体外受精治療法を開発

体内から採取しておいた卵巣組織サンプルをもとに、卵子を試験管で培養するという体外受精治療のまったく新しい方法を英国の不妊治療クリニックが開発した。
5年後には実用化の見通しで、女性が卵巣組織をクリニックに保存しておいて、妊娠時期を選択することができるようになる。場合によっては生命の危険もある卵巣過剰刺激症候群など、従来の体外受精治療に伴うリスクを排除することもできるという。

手術の方法は、体に小さな穴を開けて数千個の未成熟な卵子を含む卵巣組織の裂片を採取し、それを冷凍保存する。その後ホルモン系化学物質を用いて未成熟な卵子を成熟化させ、体外受精に適したものにするというもの。

「女性の体にほとんどリスクを与えずに無数の卵子のプールを採取できる上、投与する薬などの点で比較的低コストで実現する」と、この方法を開発したアラン・ソーンヒル氏。

「これまでの体外受精のように最高で10個ぐらいの卵子をもとに体外受精を行う代わりに、無数の卵子を卵巣過剰刺激症のリスクを冒すことなく採取できる。これまで必要だった手続きを省くことで女性には大きな利益となるはず」としている。(AFPBB)

卵巣過剰刺激症候群とは?
排卵誘発剤の注射などによって、多数の卵胞がいっしょに大きくなるために起こる副作用のことです。卵巣過剰刺激症候群の主症状は卵巣の腫れ、嘔吐、下痢などがあげられます。
重症の場合は血栓症などを引き起こすので注意が必要です。

非アルコール性脂肪性肝疾患(NAFLD)の患者が増加中

肝炎や肝硬変はお酒をたくさん飲む人の病気と考えられていた。しかし、最近はお酒をあまり飲まない人の脂肪肝も増え、メタボリックシンドロームとの関係が注目されている。東京で開かれた日本肝臓学会では、生活習慣病と肝疾患のシンポジウムが開催された。

鹿児島厚生連病院の今村也寸志総合内科部長は同病院健康管理センターの人間ドック受診者(三十〜七十四歳)のデータを報告した。
男性の脂肪肝は一九九五年の22%から2000年33%、2005年38%と増加。女性は13%から2000年に21%に増え、2005年は横ばいで、男女ともここ十年でほぼ倍増している。

脂肪肝がある人には肥満が多い。ところが、男性の体格指数(BMI)を2000年と2005年で比較すると、肥満の割合には差はなく、体脂肪率が増加していた。
今村部長は「最近の脂肪肝の増加は肥満だけでなく、不規則な食生活と運動不足による内臓脂肪の増加、筋肉量の減少も関与しているとみられる」と分析した。

脂肪肝の中でも、お酒を飲まない、あるいはあまり飲まない人の脂肪肝が「非アルコール性脂肪性肝疾患(NAFLD)」だ。西原利治高知大准教授は「国内の成人の8%がNAFLDと推定される」と指摘した。

NAFLDは、一日の飲酒量がアルコール換算で二十グラム(日本酒一合、ビール中瓶一本程度)以下と少なく、B型やC型肝炎ウイルスの感染もないのに、肝臓に中性脂肪が過剰にたまった脂肪肝の状態。

脂肪肝について
肝臓の30%以上の肝細胞に中性脂肪がたまった状態です。日本人では肥満、アルコール、糖尿病が脂肪肝の3大原因です。そのほか副腎皮質ホルモンなどによる、薬剤性、クッシング症候群、栄養不足などによっても起こります。

自覚症状がほとんどないため、定期健診などで偶然発見されることが多いようです。診断には血液検査だけでは不十分なので、もっとも有効な腹部の超音波検査を併せて行います。

脂肪肝の治療の基本は、禁酒・食事療法。適度な運動です。食事は摂取エネルギーを制限し、タンパク質やビタミンB・Cを十分にとるようにします。肥満が原因の人は、それと合わせて運動習慣を身につけ、エネルギー消費と筋力強化に努めます。糖尿病の人は治療を受け、血糖値をコントロールします。

薬剤耐性マラリアに有効な物質を確認:特効薬の開発に期待

岡山大大学院医歯薬学総合研究科の綿矢有佑教授(薬学)のグループが、薬剤耐性のあるマラリアに有効な物質の開発に成功したと発表した。09年から臨床試験を実施する。
この物質を使った新薬が開発、量産されれば、1錠数十円程度での提供も可能という。

マラリアは熱帯・亜熱帯のハマダラ蚊を媒介してマラリア原虫が体内に入り、発熱や貧血などを起こす感染症。重症化すると死亡する。治療には「クロロキン」などの特効薬があるが、1955年ごろから、薬剤耐性を持つマラリアが現れるようになった。

綿矢教授らは、5000の化合物で実験した際、炭素、酸素、水素が結びついた「環状過酸化化合物」の一種に、マラリア原虫を死滅させる効果があることを確認。薬剤耐性を持つマラリアに感染させたネズミなどで実験したところ完治し、副作用もみられなかった。

綿矢教授は「被害はアフリカなどの発展途上国に多い。少しでも安価な治療薬の開発につなげたい」と話している。(毎日新聞)

マラリアについて
マラリア原虫がいるハマダラ蚊に刺されると、マラリア原虫が体内に入り繁殖して赤血球を破壊します。症状としては、1ヶ月以内の潜伏期間を経て、発熱、貧血、脾臓の腫れが起きます。

ときに異常高熱、意識障害、けいれん、腎不全、脳炎、心不全などといった生命にかかわる合併症が起きることがあります。

早期に適切な治療をすれば治る病気です。マラリア原虫に対してはキニーネ、クロロキンなどを服用します。

向精神薬「リタリン」:ノバルティスがうつ病を適応症除外へ

依存性の高い向精神薬「リタリン」の乱用が広がっている問題で、製造・販売元のノバルティスファーマが、適応症から難治性・遷延性うつ病を削除する方向で検討していることが分かった。
ノバルティス社は関係学会や厚生労働省の了解が得られ次第、同省薬事・食品衛生審議会に自主的に削除を申請する方針。

リタリンは中枢神経興奮剤「塩酸メチルフェニデート」の商品名。1958年の販売開始以来、軽いうつ病に使われていたが、食欲抑制効果があるため、依存が社会問題化。旧厚生省は98年、通常の抗うつ薬では効果が不十分な難治性・遷延性うつ病に適応症を限定した。

しかし、インターネットの普及などで十分な診察もせずにリタリンを処方する医療機関の情報が簡単に手に入るようになったことを背景に、その後も依存者が急増。
また、国立精神・神経センター(東京都小平市)の調査で、リタリンを乱用して依存症などの副作用で入・通院したケースが06年度、精神科病床を持つ全国の医療施設で15例に上り、2年前の約2倍になったことが明らかになっていた。

うつ病が削除されれば、リタリンの適応症は「ナルコレプシー」(睡眠障害)だけとなる。この病気の患者は国内で約20万人程度と推計され、診断も脳波などの厳格な検査が必要なため、医療関係者は「うつ病を適応症から外せばリタリンの乱用は激減する」と期待している 。(毎日新聞)

うつ病について
うつ病という病名から感情面のみの病気と思われがちですが、実際は身体症状も現れるのが特徴です。1日中、気分の落ち込みがありますが、とくに朝方にひどく、夕方にかけて軽くなっていく傾向があり、これを日内変動といいます。

睡眠障害はほとんどの患者が訴える症状で、全く眠れない、寝ついてもすぐに目が覚める、朝早く目が覚めるなどのタイプがあります。食欲も低下し、味気なく感じます。そのため、体重減少が見られることもあります。睡眠欲と食欲は、逆に異常に高まり、仮眠や過食になる人もいます。
そのほか、性欲減退、疲労・倦怠、頭痛、めまい、便秘・下痢などもみられます。

精神的症状としては、決断力が鈍り、仕事に対する医薬や趣味に対する興味もわかなくなります。気持ちが落ち着かなくなり、イライラして焦りや不安も強くなります。
動作は緩慢になり、ひどくなると、意識があるのに身動きができなくなることもあります。
また、罪悪感は特徴的な症状で、自分のことを責める気持ち(自責感)が強くなります。

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