禁煙制度導入で心臓発作が1割減少:アイルランド

コーク大学病院の研究チームの発表によると、世界で初めて職場での禁煙制度を全国的に導入したアイルランドでは、同制度導入後の1年間で、心臓発作の件数が約1割減少したという。

エドモンド・クロニン氏が率いる同チームは、同国南西部の公立病院に心臓発作で入院した患者数を調査。禁煙制度導入後の1年で11%減ったことが明らかになったとしている。

欧州心臓学会議で同統計を発表したクロニン氏は、今回の結果について、保健当局が世界中で禁煙制度強化を考えるきっかけになるとの見方を示した。

喫煙は、肺がんのリスクを高めるほか、動脈壁にコレステロールが沈着することなどを通じ、狭心症や心不全など心臓疾患のリスクも高めることが分かっている。(Reuters)

肺がんとは?
肺や気管支の粘膜から発生するがんのことで、比較的太い気管支にできる「肺門がん」と、肺胞のつながる細い気管支にできる「肺野がん」にわけられます。
肺門がんは自覚症状で気付くことが多いですが、肺野がんは胸部X線検査などによって発見されることが多いようです。

肺がんの症状は、がんの発生場所や進行状態にもよりますが、呼吸器系に現れる症状は、咳、痰、血痰、胸痛、呼吸困難などで、そのほか発熱、食欲不振、体重減少、倦怠感などをともなうこともあります。リンパ節に転移すると声がかすれたり、また胸膜に転移すると胸水が溜まったりします。

はっきりとした原因は不明ですが、たばこと肺がんが深い関係にあるのは確かです。
1日の喫煙本数が多いほど、また喫煙年数が長いほど、肺がんになる率が高くなっています。

「インターフェロン治療」の公費助成を制度化へ

与党の肝炎対策プロジェクトチームは5日の会合で、C型肝炎の「インターフェロン治療」を公費で助成する制度を来年度から新設する方針を決めた。
多額の財源が必要になるため、助成額や対象者の範囲は年末の予算編成に向けて詰める。実現すれば、ウイルス検査など間接的な対策にとどめてきた従来の肝炎対策を大きく転換することになる。

肝炎ウイルスを駆除するインターフェロン治療は、自己負担額が年間70万〜80万円かかるとされ、高額のため治療を断念する患者もいる。C型肝炎患者は約52万人いるが、インターフェロン治療を受ける患者は年間約5万人程度だという。

助成の対象範囲は未定だが、一定の自己負担額を超える治療費を公費負担している東京都などの例を参考に詰める。B型肝炎患者や、肝炎から肝硬変、肝がんに進行した患者に治療費助成の対象を広げるかどうかも今後検討する。

問題は財源で、薬害C型肝炎訴訟の原告団が東京都の助成方式などをもとに独自に試算したところ、全国で総額780億円が必要になるという。自覚症状のないウイルス感染者は150万〜190万人いると推定されており、必要な財源がさらに膨らむ可能性もある。(asahi.com)

C型肝炎について
C型肝炎ウイルスの感染が続くことで起こりますが、過去に輸血を受けたことがある人に多くみられます。一度慢性化すると、自然にウイルスが除去されることはありません。
患者の約40%は20〜30年で肝硬変に移行し、そのうちの70〜80%の人はさらに進行して、肝臓がんという経過をたどります。

治療はインターフェロンが主体となりますが、発熱や悪寒、全身倦怠感、頭痛などの風邪に似た症状、つづいて食欲不振などの消化器症状、血小板、白血球の減少がみられるなどの副作用が生じる場合があります。

血液中のC型肝炎ウイルスの量が多い場合は、抗ウイルス薬のリバビリンの内服を併用します。また最近では、新しいタイプのコンセンサス・インターフェロンが開発され、従来のものに比べて数倍の効果が期待できます。

アバスチンとプラチナ製剤の併用化学療法についてEUが承認

EUは、スイス・ロシュ社の「アバスチン」(一般名ベバシズマブ)とプラチナ製剤ベースの抗がん剤を併用する化学療法を、進行性の非小細胞肺がん治療の第一選択治療として承認した。

この承認は、米国での2つの第V相臨床試験のデータに基づく。試験の一つは「E4599試験」と呼ばれている。主たる組織型が偏平上皮細胞ではない、切除不能な進行性、転移性あるいは再発性の非小細胞肺がん患者878人の平均生存期間は、プラチナ製剤の抗がん剤を使った化学療法単独群では10・3カ月だった。

これに対し、アバスチン15r/sの3週間1回投与と抗がん剤2剤(パクリタキセルとカルボプラチン)を使った化学療法との併用群では平均生存期間が12・3カ月に延びた。
副作用はおおむね管理可能だったが、アバスチンと化学療法併用群で肺出血が2・3%観察された。アバスチン投与に関連した最も多い有害事象は高血圧、尿タンパク、疲労、呼吸困難だった。

WHO(世界保健機関)によると、肺がんは部位別がんでは男女の死亡原因のトップ、世界のがん死亡者の19・7%を占めている。特に進行性の非小細胞肺がんは、肺がんの中で最多病型のがんで、全肺がんの80%以上に上っている。

患者の大半は、既に進行した段階で発見され、その段階では手術不能か他の部位に転移している。進行性の非小細胞肺がん患者の診断後の5年生存率は5%にも満たない。他の臓器に転移しているほとんどの患者が6カ月以内に死亡している。

アバスチンは、血管新生の重要な因子である血管内皮増殖因子(VEGF)と呼ばれる生体内のタンパク質を狙い撃ち。腫瘍の増殖と全身への転移に欠かせない血液供給を遮断する。
国内では今年4月、治癒切除ができない進行・再発性の結腸・直腸がんへの使用が認められた。(くまにち)

肺がんについて
肺がんの多くは、腺がんと扁平上皮がんという、気管支の粘膜に発生する2種類のがんです。腺がんの多くは、肺の奥のほうに発生し、女性に多くみられます。

肺がんには喫煙が大きく関係し、喫煙者が肺がんになる危険性は、吸わない人の10倍以上とされています。とくに、便ペイ上皮がんは、気管支の中心部に発生しやすく、喫煙との関係が深いといわれています。

気管支の中心部にできるがん(中心型肺がん)は早期から、咳、喀痰、血痰などの症状が合われます。進行とともに気管支が詰まって呼吸困難が起こり、痰がたまって肺炎が生じると発熱もみられます。

肺の上方にがんが発生し、交感神経や上腕神経をおかすと、まぶたが下がったり、同じ側の顔面に発汗異常が生じたり、手がしびれるなどの症状が起こります。

新しい卵子の若返り技術:高齢女性の不妊治療に光

2個の卵子提供が必要だった卵子の若返りを1個だけで可能にする技術を、セントマザー産婦人科医院(北九州市)などが開発した。
この方法で若返らせた卵子を使い、体外受精で受精卵をつくって子宮に戻せる段階まで成長させる実験にも成功。高齢女性などの不妊治療への応用が期待される。

卵子は加齢により細胞質が劣化し、妊娠率が低くなるとされる。このため卵子から取り出した核を、別の若い女性の核を除去した卵子に移し、卵子を若返らせる研究が進められている。
従来の方法は、核が見えやすい未成熟段階で核を入れ替えていた。しかし、この場合、途中で発達が止まってしまうため、体外受精を実施する前にもう一度別の卵子と核を入れ替える必要があり、提供卵子が2個必要だった。

研究チームは、成熟後の卵子の核を顕微鏡で見ることができる技術を開発した。
不妊治療で採取した卵子を体外で成熟させ、この技術を使って取り出した核を、別の患者から採取し核を除去した卵子に移した。顕微授精させたところ、19個の卵子のうち14個が受精。このうち12個が分割を始め、5個が子宮に戻せる段階まで成長。核を1回入れ替えるだけで、高率の受精と成長に成功した。

実験は、日本産科婦人科学会の承認を得て実施され、いずれの卵子も患者から提供の同意を得た。国内では現在、不妊治療のために第三者から卵子の提供を受けることは認められていない。田中院長は「高齢女性の不妊治療だけではなく、核以外の染色体異常が原因といわれるミトコンドリア病など難病の予防にも活用できる」と話している。

ミトコンドリア病とは?
細胞の中でエネルギーを作り出す働きをしているミトコンドリアの機能が低下することによって、主に心臓、骨格筋、脳などに異常を生じる疾患です。厚生労働省による特定疾患(難病)の指定を受けていますので、治療費は公費負担となります。

筋力低下、筋萎縮、知能低下、けいれん、小脳失調、難聴などの症状が現れ、糖尿病や性腺ホルモン異常を合併する場合があります。全身の倦怠感、すぐに疲れるため長い距離を歩けない、手足が麻痺するなどの症状も訴えます。

明確な治療法はありませんが、2007年5月に東京大学の中村祐輔教授らとフランスのパリ大学などの共同チームによって、ミトコンドリア病の新たな原因遺伝子が特定されるなど、診断・治療法の確立が期待されています。

乳がん検査用のMRIを全国のがん拠点病院に整備へ

厚生労働省は、乳がんの精密検査ができる病院を増やすため、全国に約290カ所あるがん診療の拠点病院の大半に、MRI(磁気共鳴画像装置)による乳がん検査用の装置を、来年度から2年かけて整備することを決めた。

来年度予算の概算要求に、約140施設分として、約11億円を盛り込んだ。
装置は、通常のMRIに、乳房検査専用の部品を装着させたもの。拠点病院には、この専用部品を購入する費用の2分の1を補助する計画。

MRIは磁気を利用して体内の様子を画像化する。今回の装置を使えば乳房のさまざまな断面を撮影することができるため、乳がんの広がり具合を正確に調べ、治療法を決めるのに役立つという。

厚労省によると、国内では年間約3万5000人の女性が乳がんと診断されており、女性のがんの上位を占める。年齢的には40−50代に特に多く、患者は増え続けている。(中日新聞)

乳がんについて
乳汁を分泌して乳首へ送る乳腺組織に発生するがんです。治療効果は悪くないものの、毎年発症者が増えていいるので、それにともなって死亡者数も増えています。

また、がんが発生する部位は乳首より外側上の脇のあたりが最も多く、全体の約半分を占めます。脇の下のリンパ節に転移しやすく、脊椎や骨盤などの骨や肺、脳へ転移することもあります。

乳がんの症状としては、叱りができることで発見されるケースがほとんどです。
しこりは一般的には痛まないことが多いので、大きくなってから気付くこともよくあります。
しこり以外の症状では、さまざまな乳房の変化がみられます。乳頭や乳輪がただれたり、かさぶたができたり、分泌物が出たり、乳頭ががんのある方向を向いたりします。

ムコ多糖症の新薬「エラプレース」を10月に承認へ:舛添厚生労働相

舛添厚生労働相は日本テレビの番組で、遺伝性の小児難病「ムコ多糖症」の新薬について、「10月初めには承認する」との見通しを示した。薬事・食品衛生審議会の答申前に、厚労相がテレビで新薬承認に言及するのは異例。

代謝物質の「ムコ多糖」が体内にたまり、臓器障害や筋力の低下などが進行する病気で、国内患者数は数百人とみられる。病気は7型まであり、1型の治療薬は昨年10月に承認。
現在は2型と6型の治療薬の審査が行われており、舛添氏は100〜150人程度の患者がいる2型の治療薬「エラプレース」の承認見通しを示した。

厚労省はムコ多糖症治療薬を「希少疾病用医薬品」に指定し、米国での治験データなども活用しながら優先的に審査してきた。(asahi.com)

ムコ多糖症とは?
正式にはムコ多糖代謝異常症といい、アミノ糖を成分にもつ多糖の一群(ムコ多糖)を分解する酵素が、生まれつき欠けていることにより、全身(特に皮膚、骨、軟骨などの結合組織)に ムコ多糖の切れ端が蓄積し、種々の臓器や組織が次第に損なわれる進行性の病気です。

その中には7つの主な型があってそれぞれ異なった酵素の欠損によりムコ多糖症T型からZ型に分類されます。これらのおよそ半分は、知的障害を伴い、ほとんどは進行性で、成人に達する前に亡くなる場合もあります。

ムコ多糖症主な症状は、著しい骨の変化、短い首、関節が固くなる、粗い顔つき等です。その他、角膜混濁、難聴、肝肥腫、心臓疾患、低身長などの症状がみられます。

遺伝子「CTNNA3」が女性のアルツハイマー病の発症に関与

日本人女性でアルツハイマー病の発症リスクを大きく左右する遺伝子を新潟大などのグループが見つけ、英専門誌に発表した。75歳以上では女性の方が男性よりも発症率が高いという報告が内外であるが、その原因の解明につながる可能性がある。

DNA配列には「SNP」(スニップ)と呼ばれるわずかな個人差があり、この個人差と様々な病気との関連が注目されている。

新潟大学脳研究所の桑野良三・准教授らは、すでにアルツハイマー病関連遺伝子として知られているAPOE4遺伝子の影響を除いたうえで、約1200カ所の個人差を調べ、男女で発症リスクに差がある個所を探した。

その結果、10番染色体にあるCTNNA3という遺伝子が浮上した。この遺伝子で特有なDNA配列を持つ女性は、アルツハイマー病の発症リスクが約2.6倍に高まることがわかった。
この配列は女性患者の約3割、患者でない女性の約2割が持っていた。男性ではこの配列による差はなかった。CTNNA3遺伝子の働きはまだわかっていない。(asahi.com)

アルツハイマー病について
脳の神経細胞が急激に破壊される認知症です。ついさっきのことを忘れるなどの記憶障害から始まり、症状は緩やかに進行します。初期には運動麻痺などの神経症状を伴わないのが特徴ですが、妄想などの症状は、比較的早く現れます。運動機能が保たれている分、徘徊などの行動が問題となります。

脳の神経細胞の病的な破壊が進み、神経が萎縮していくことが原因です。
アルツハイマー病になると、アミロイドベータという異常たんぱく質がたまることが突き止められてから、これを標的とする治療法の開発が進んでいます。

現在、この病気を完治させる薬はありませんが、アリセプトという薬が、初期から中期のアルツハイマー病の記憶障害や学習障害を改善し、病気の進行を緩やかにする効果が確認されています。

香料「ジアセチル」で「閉塞性細気管支炎」が多発

バター風味の食品用香料「ジアセチル」が、製造工場の従業員に重い肺の病気「閉塞性細気管支炎」(BOS)を引き起こしていることを、ユトレヒト大学などの研究チームが突き止めた。

ジアセチルは日本でも多用されており、厚生労働省は「情報を集めた上で対応を検討したい」と話している。

研究チームは、2003年に閉鎖したオランダ国内のジアセチル製造工場の元従業員を追跡調査。生存者176人の中から、本来はまれな病気であるBOSの患者が4人も見つかった。米胸部学会の専門誌9月号に発表される。

閉塞性細気管支炎は、細気管支に慢性的な炎症が起き、肺機能が低下する病気。
重症化すると肺移植が必要になる。米国では00年以降、電子レンジ用ポップコーンやその香料などを製造する工場から40人以上の患者が報告されている。

日本香料工業会によると、国内では42社が年間計1・6トン(05年)のジアセチルを使って香料を製造。防護マスクや換気などの対策を講じている。(YOMIURI ONLINE)

閉塞性細気管支炎とは?
閉塞性細気管支炎は、主に呼吸気管支レベルでの繊維化による気道狭窄が広範に起こる病気です。特発性のもののほか、多くは感染、有毒ガスの吸入、膠原病、薬物中毒、移植などが原因となる状況が存在します。

今回の記事にあるジアセチルへの曝露は動物に対して重篤な気道上皮障害を発症させると指摘されていました。香料製造は2,000以上の化学物質を含むのでより多くの化学物質に曝露されていますが、米国食品医薬品局(FDA)に、食品香料は「一般的に安全と認識される」と指定され、消費者を肺疾患の危険にさらすことは知られていないのが現状です。

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