ピロリ菌の除菌が胃がん予防に効果的:和歌山県立医大

胃がんを引き起こすとされるヘリコバクター・ピロリ菌の除菌を、胃壁が変化する「萎縮性胃炎」発症の前にすると胃がんの予防効果が高いことが、和歌山県立医大の一瀬雅夫教授(第2内科)らの大規模な調査でわかった。

早期の除菌が有効であることを示すデータで、横浜市で開かれている日本癌学会で3日、発表した。

萎縮性胃炎は、胃壁が薄くなり、胃酸の分泌が減る状態。ピロリ菌感染者の約3割に見つかり、10年以上を経てがんになることが多い。一瀬教授らは、1994年以降に、和歌山県で胃がん検診を受けた40歳以上の男性で、ピロリ菌に感染した人のうち、4129人を約10年間追跡し、胃がんの発症率などを調べた。(毎日新聞)

ピロリ菌とは?
正式名称をヘリコバクター・ピロリといいます。螺旋状の形をしていて、胃の粘膜に住みついています。胃の中に入ってきた細菌は通常、胃酸によって殺されますが、ピロリ菌は持っている酵素によって、胃の中にある尿素をアンモニアに変え、アルカリ性のアンモニアで胃酸を中和して、胃酸の殺菌作用を逃れているのです。

ピロリ菌は胃炎や胃・十二指腸潰瘍、胃がんの原因になるのではないかといわれています。ただし、ピロリ菌が陽性でも潰瘍が起こらない人、陰性でも潰瘍を起こす人がいて、ピロリ菌だけが原因とはいえません。他の因子(ストレス、食生活、体質、喫煙など)も関係していると考えられています。

顎関節症のデジタル映像化技術を開発:広島大歯学部

顎関節症などの治療で、あごの動きや関節への負荷をデジタル映像で調べる技術を、広島大歯学部の二川浩樹教授らと広島のソフト企業による「産学」の研究チームが、国内で初めて開発した。歯並びの矯正や義歯治療への活用が期待される。

磁気を集積して強める特殊な機器「マイクロコイル」をこめかみ付近に取り付け、関節の動きを磁気共鳴画像装置(MRI)で撮影。上あごと下あごの関節の間でクッションの機能となる関節円板などMRIだけでは撮影できなかった部位を詳しく収めることに成功した。
画像はコンピューター処理で三次元動画に変換し、あごを動かす際に関節へかかる負荷を色分けしながら確認できる。

咬合器と呼ばれる器具を使うこれまでの測定法では、誤差も生まれやすかった。

顎関節症は、あごの痛みや口が開きにくいなどの症状が出る。就寝中に歯を食いしばるなどのストレスも原因となり、国民の四人に一人が「潜在的な患者」といわれる。(中国新聞)

顎関節症とは?
口を開け閉めするときや食べるときに、耳の前にある顎関節が痛み、口があけられなくなったり「カクカク」「ザラザラ」などの音がしたりします。
関節を動かす筋肉に異常がある場合、顎関節内の円板や関節包に損傷がある場合、間接円板の転位をともなう顎関節内症など、いくつかのタイプに分けられます。耳が痛いと感じることもあるので、耳の病気と間違えられることもあります。

顎関節症の原因ははっきりわかっていませんが、かみ合わせの異常、姿勢の悪さ、ストレスなど、いくつかの要因が重なり合って発症するといわれています。

抗アルツハイマー型認知症薬「エクセロン」の製造販売を承認

欧州委員会(EC)は、1日1回張り替える世界初の抗アルツハイマー型認知症薬「エクセロン」(一般名リバスチグミン)の製造販売を承認した。アルツハイマー型認知症のうち軽度から中等度の症状を使用対象にしている。

ノバルティスファーマの「エクセロン」は、カプセル剤と経口液剤は06年から、欧州と米国で軽度から中等度の抗アルツハイマー型認知症とパーキンソン病に伴う認知症の双方に適応が認められている。
アルツハイマー型認知症は、脳内の神経伝達物質であるアセチルコリンが減少することで発症する。コリンエステラーゼ阻害剤は、アセチルコリンの分解を妨げたり、神経細胞が壊れるのを保護する作用がある。

エクセロンは、服薬コンプライアンスが守られやすく、認知症患者の介護者の70%以上が「経口剤より使いやすい」と回答しているという。(くまにち)

アルツハイマー型認知症について
脳細胞が変性、脱落し、脳全体が萎縮して起こる病気です。発症の時期がはっきりしないのが特徴で、いつとはなしに物忘れがひどくなり、計算ができなくなったり、年や時間がわからなくなったりというように、痴呆症状がなだらかに進行していきます。

最初は忘れっぽさ(記銘障害)が目立ちますが、古い記憶は鮮明に保たれています。ひどくなると、場所や時間に関する見当が悪くなり、自分の生年月日や名前まで忘れてしまうようになります。

感情や医師の働きも阻害されますので、怒りっぽくなったり、何があってもニコニコしていたりします。いったん失われて脳細胞は回復することができないので、治療が難しいのが現状です。

リタリンを処方できる医師や医療機関を限定:厚生労働省

向精神薬「リタリン」で薬物依存が起きている問題で、厚生労働省と製造販売元のノバルティスファーマ社は、リタリンを処方できる医師や医療機関を限定するなど流通を規制する方針を固めた。

厚労省によると、副作用が重い一部の抗がん剤や医療用麻薬は処方できる医師を制限しているが、向精神薬の処方を制限する措置は初めて。今月中に薬事・食品衛生審議会の部会を開き、具体策を協議する。

原案では、同社が医師、薬剤師、弁護士ら外部有識者による委員会をつくり、処方を認める医師や医療機関、調剤薬局のリストをつくる。睡眠障害「ナルコレプシー」を正確に診断できる専門医らを登録する見通しで、具体的な登録基準は今後詰める。
現在は、どの医師でも処方が可能だが、措置後は医師数でみると全国数百人規模に限られるとみられる。

さらに調剤薬局でも、患者に薬を渡す前に処方箋を出した医師や医療機関が登録されているかを確認。されていない場合は調剤を拒否し、同社に連絡するよう求める。

厚労省は、同社が薬の流通を適切に管理しているかどうかを監視し、管理できないと判断すれば、リタリンの承認取り消しも検討する。(asahi.com)

ナルコレプシーについて
睡眠障害の一種で、原因ははっきりとわかっていませんが、遺伝的な体質によるものという説もあります。まれな病気ですが、青年期の男性に多く起きます。

ナルコレプシーの症状は、ほとんど毎日、昼間に突然強い眠気を感じて居眠りしてしまうのが特徴で、大体の場合が20〜30分以内にすっきりと目が覚めます。
眠気は本人の意思と関係なく、試験やスポーツの試合あるいは重要な会議でも眠ってしまうほど強力です。この症状に伴って、笑ったり怒ったりすると急に体の力が抜けたりする脱力症状も現れることもあります。

医師が結核の発症に気づかず患者を診断

岐阜県は、同県羽島市の民間診療所の70代の医師が結核の発症に気付かず、1月から9月までの間に患者1695人を診察していたと発表した。
同県は患者への感染の可能性は低いとしているが、新生児と乳幼児計約100人を含む415人について念のため健康診断を実施するとしている。

同県保健医療課によると、診療所は小児科と内科が併設されており医師は1人。医師は今年1月ごろから、せきが出たり、呼吸時に異音がするようになり、その後症状が悪化して9月に肺結核と診断された。もともとぜんそくの症状があったため気付くのが遅れたという。

健康診断は、患者のうち18歳以下の約300人全員と、医師の対面診察を受けた高齢者らを対象に実施する。医師のたんから結核菌が確認されており、たんから患者らに感染する可能性もあるが、すでに診断を実施した医師の家族や看護師はいずれも感染していないという。

同課は「診察時間は短いため患者に感染する可能性は低いと考えられるが、万全を期すために診断を実施する」としている。(MSN産経)

肺結核について
抗酸菌の1つである結核菌の感染によって起こります。初期には自覚症状はありませんが、体内で結核菌が増殖すると、次第に症状が現れてきます。長時間続く咳、痰、胸痛、ときに血痰や呼吸困難もみられます。

同時に倦怠感や発熱、体重減少が起こることもあります。これらの症状は風やインフルエンザと似ているため、診断がつきにくいケースもあります。

治療は、結核菌に強く作用する結核薬(リファンピシン、イソニアジド、ピラジナミド、エタンブール)を用いる薬物療法が中心で、このなかから3〜4剤を組み合わせ、少なくとも半年間は服薬を続けます。

小腸の精密検査にカプセル型内視鏡を導入:岩手医大付属病院

岩手医大付属病院は、小腸の精密検査としては北東北では初となるカプセル型内視鏡を導入する。これまで口や肛門から特殊な形状の内視鏡を挿入する方法を採用してきたが、カプセル型内視鏡はのみ込むだけで小腸内部の撮影が可能で、患者の身体的負担も大きく軽減される。
小腸は口や肛門から遠い臓器で動きが激しいため検査が難しかったが、腫瘍などの早期発見に効果を発揮しそうだ。

カプセル型内視鏡は、直径11ミリ、長さ26ミリ。先端にレンズが付いており、発光ダイオードやバッテリー、発信器を内蔵している。内視鏡をのみ込むと、体内で約6万枚の画像を撮影し、約8時間後に便とともに排出される。

検査の際、患者は内視鏡が発信する画像データを受信・記録するセンサーなどを腰に装着。検査中は自由に動くことができ、入院は必要ない。
カプセル型内視鏡検査の適応者は、原因不明の消化管出血や粘膜に炎症やかいようを起こすクローン病(難病指定)、小腸腫瘍など。

岩手医大付属病院は「ダブルバルーン内視鏡」と呼ばれる特殊な形の内視鏡を使った検査・治療を実施している。内視鏡をチューブの内側に通して二重構造にし、内視鏡とチューブを交互に進ませる方法で、3泊4日の入院が必要。
今回導入するカプセル型内視鏡は小腸内を撮影するだけで治療はできない。ポリープなどを切除できるダブルバルーン内視鏡と組み合わせることで、より効果的な検査・治療が可能となる。(岩手日報)

クローン病とは?
食道、胃、腸の壁の粘膜に慢性の炎症、潰瘍などが生じる病気です。回腸(小腸の末端部)から結腸にかけて発生しやすく、粘膜の外側の漿膜にいたるまで、壁の全層がおかされます。

炎症や潰瘍部分に管状の穴が開いて周囲の臓器とつながったり、病変が離れた場所に飛ぶのが特徴です。症状としては、1日4〜5回の下痢、腹痛などが長時間続き、発熱、貧血などもみられ、次第に体重減少など全身の栄養障害が起こってきます。
また血便が出たり、痔ろうや直腸に潰瘍が生じて、排便痛が起こることもあります。

乳がんの啓蒙期間・ピンクリボンフェスティバル2007がスタート

乳がんの早期発見、早期治療を呼び掛ける「ピンクリボンフェスティバル2007」が1日、始まり、東京・西新宿の東京都庁ではタレント平山あやさんら20人の女性がデザインした華やかなハイヒールが披露された。インターネット上のチャリティーオークションに出品、収益金は日本対がん協会の基金に寄付する。

1日からの乳がん月間に合わせた活動。出品した女優の宮崎ますみさんは乳がんを体験。「早期発見だったからこそ、前向きになれた。検診率は欧米に比べて低い。大人の義務として、年1回の定期検診を受けてほしい」と話した。

都の第1庁舎は1日夕から今月10日まで夜間ピンク色にライトアップされる(shikoku.news)

乳がんについて
乳がんは、1.子供を生んだことのない人、2.30歳を過ぎてから初産を経験した人、3.初潮が早くて閉経が遅い人、4.脂肪摂取量の多い人、5.肥満傾向の人、6.親や姉妹など近親者に乳がんになった女性がいる人、などに発症が多く見られる傾向があります。
このことから、乳がんの発生・増殖にはホルモン(とくに妊娠・出産・授乳に関係する女性ホルモン)のバランスが多く関係していると考えられています。

現在、日本では、年間2万人の乳がん患者が発生しているますが、患者数は今後も増加が予測され、近い将来、乳がんは胃がんを抜いて女性の部位別がんの死因の1位になるとされています。

東京都民の3.5人に1人が花粉症患者:都福祉保健局

東京都はアンケート調査などから、平成18年度、都民のおよそ3.5人に1人がスギ花粉症の患者とする推計をまとめた。ここ10年で、スギ花粉症の患者は約1.5倍に増加している。
都福祉保健局は「大量に花粉をつける樹齢に達したスギが、経費削減から伐採されずに残されていることが原因」などと分析している。

調査は東京都あきる野市、調布市、大田区の住民3600人を対象に、昨年10〜11月にアンケート調査を実施。2012人から回答があった。

花粉が飛散する時期に、鼻詰まりや目のかゆみなどの症状が出た人の一部を対象に今年3月、専門医の検診や花粉の抗体検査をした結果から有病率を推計した。

都が平成8年度に実施した患者の推計は都民の19.4%だったが、今回の調査では8.8ポイント増の28.2%に上昇した。(産経MSN)

花粉症について
スギやヒノキなどの花粉をアレルゲンとする季節性のアレルギー症状です。
からだが花粉を「自己ではないもの」として認知すると、これに対して抗体をつくります。
ここに花粉が再び入ってくると、抗原抗体反応が起き、この反応が刺激となってヒスタミンなどの化学物質が放出されます。その結果、くしゃみ、鼻水、鼻づまり、目のかゆみといったアレルギー症状がもたらされるのです。

初めて花粉症になった年は、抗ヒスタミン薬などの対処療法しかありませんが、次の年からは、花粉が飛び始める2週間前ごろから、抗アレルギー薬を飲んで、症状を軽くするという方法があります。

また、時間はかかりますが、原因となる抗体に対する過敏性を低下させて、アレルギー反応を起こさないような体に作り変える、減感作療法という方法もあります。

国立循環器病センターが病院の「実力評価システム」を構築へ

病院の実力を正しくはかるために、国立循環器病センターは、約30の国立病院機構の病院に呼びかけ、心筋梗塞や脳卒中の患者を対象にした新しい評価システムづくりを始める。
手術の成功率や患者の死亡率では、重症患者が集まる病院ほど表面的な成績が下がる矛盾があった。約2年かけて重症度や治療内容など必要なデータを分析し、客観的な判断ができるように指標を絞り込む。

同センターと各病院をインターネットで結んだ患者登録システムをつくり、治療成績に影響する指標を探し出す。登録する項目は、患者の年齢や既往症、重症度を示す検査データ、投薬やカテーテル治療の有無、治療開始までの時間など約100項目にのぼる。
10年3月までに治療を受ける心筋梗塞患者2000〜3000人、脳卒中患者4000〜5000人を対象にする。(asahi.com)

心筋梗塞について
狭心症がさらに進行して、心筋に酸素を補給している冠状動脈がつまり、心筋が壊死した状態が心筋梗塞です。40歳代から発症率が高くなり、50〜60歳代がピークです。
大部分は、動脈硬化によって内側が狭くなっている冠動脈に血液の塊(血栓)が詰まって起こりますが、冠状動脈の一部に球に痙攣が生じて起こる場合もあります。

症状は突然の激しい胸痛で始まります。締め付けられるような激しい痛みや圧迫感のために冷え汗を流し、安静にすることができません。ときには意識を失うこともあります。
狭心症によって命を落とすことはほとんどありませんが、心筋梗塞は生命に関わる危険な状態です。

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