インフルエンザ治療薬「リレンザ」で異常行動が報告

インフルエンザ治療薬リレンザ(一般名ザナミビル)を服用した横浜市の少年が無意識のまま歩いて外に出たり、意味不明な話をしたりする異常行動を起こしていたことがわかった。
診察した病院は「因果関係が否定できない」とし、国に副作用として報告することを決めた。

病院側によると、少年は6日に医院を受診、インフルエンザと診断された。同日午後5時ごろ、処方されたリレンザなどを服用。直後から意味不明の言葉を発し、約4時間後には家族が目を離したすきに自宅外に出た。無意識のまま寝床を出て歩いたとみられる。少年は病院に運ばれ入院したが、夜中にベッド上で立ち上がり、壁をなでるなど異常行動が続いた。

服用後の異常行動はタミフルで問題となり、国は今年3月、10代患者への投与を原則禁止した。リレンザも同じくウイルスの増殖を抑えるタイプの治療薬。
タミフルの使用制限を受けて今季の供給量は昨季の6倍にあたる300万人分に増える見通し。異常行動の報告は00年の発売以来、計10件あるが、行動の詳細が明らかになるのは初めて。(asahi.com)

リレンザについて
リレンザは、グラクソ・スミスクライン社がインフルエンザの治療に開発した経口吸入抗原です。近年の研究では、リレンザは現在使われているインフルエンザワクチンの代わりとして、インフルエンザの予防に効果があると確認されています。

A型、B型インフルエンザウイルスの表面タンパク(ノイラミニダーゼ)に特異的に作用して、感染した気道粘膜上皮からのウイルスの遊離性を抑え、感染の周辺への拡大を阻止します。
しかし、発症後2日以内に速やかに用いないと十分な効果が認められていません。

患者の幹細胞で壊死した骨を再生:京都大学

京都大学は、足の付け根や手首の骨の細胞が死んで骨が壊れてしまう難病患者に対し、患者自身の細胞を使って治療する新しい再生医療を始めたと発表した。今後2年間で20人の患者で臨床研究を行う。有効性や安全性を確かめ、治療法の確立を目指す。

中村孝志教授、戸口田淳也教授らのチームが始めた。対象は大腿骨の骨頭と呼ばれる部分が壊死する病気と、手首の骨が壊れる病気の患者。いずれも骨の細胞に血液が流れなくなって起こる。

一例目の患者は大腿骨壊死の27歳の男性。来年1月に骨髄液を採り、その中に含まれる間葉系幹細胞という骨や血液に成長するもとの細胞を増やす。2月に同細胞と人工骨、患者の骨盤から採った血管付きの骨を一緒に移植する。壊死した部分の骨の再生が期待できる。(NIKKEI NET)

大腿骨頭壊死とは?
大腿骨の骨頭に血液が届かなくなって壊死する病気です。血管病変をともなう病気に併発しますが、外傷や、大量に副腎皮質ホルモン剤を使用したときや、アルコールのとりすぎというように原因がはっきりしているものと、不明のものがあります。

症状としては、関節の骨が変形し、股関節に痛みが起きてきます。ひどくなると関節の動きが制限され、日常生活に支障をきたすようになります。
治療に際しては、初期には薬物療法と股関節の安静が必要となります。骨頭の変形が強く、痛みがひどい場合は手術を行う場合もあります。

万能細胞でマウスの貧血症状を改善:ホワイトヘッド研究所

京都大の山中伸弥教授らが開発した皮膚細胞から作る万能細胞(iPS細胞)を使って、貧血のモデルマウスの症状を改善する実験に、米ホワイトヘッド研究所などの研究チームが成功し、米科学誌「サイエンス」(電子版)に発表した。

実験に使ったiPS細胞は、山中教授らが昨年6月に発表した4つの遺伝子をマウスの皮膚遺伝子に導入する手法で作成。貧血のモデルマウスの皮膚からiPS細胞を作り、貧血の原因遺伝子を正常な遺伝子に置き換えたうえで造血幹細胞まで成長させた。これを貧血のマウスに戻した結果、症状が大幅に改善したという。

山中教授は「病気の原因遺伝子を置き換える手法を確立したすばらしい成果。国内の多くの研究機関が加わるオールジャパン体制を早急につくらないと、米国をはじめとする海外の研究チームに太刀打ちできなくなる」と話している。(産経新聞)

iPS細胞について
iPS細胞はES細胞に類似した形態、増殖能、および遺伝子発現を示します。皮下に移植すると様々な分化細胞や組織から形成される奇形腫が形成されることから、iPS細胞は万能性を有していることがわかっています。

脊髄損傷や心不全などの患者体細胞から、iPS 細胞を誘導し、さらに神経細胞や心筋細胞を分化させることにより、倫理的問題や拒絶反応のない細胞移植療法の実現が期待されています。

関節リウマチ薬「エンブレル」に重大な副作用か

関節リウマチ薬「エンブレル」(一般名エタネルセプト)を使用し、同薬との因果関係が否定できない副作用で死亡した患者が79人に上ることが、製造販売元のワイス(品川区)の調査で分かった。厚生労働省は「現段階で危険な薬だとは判断できない」と話すが、専門家からは「他のリウマチ薬と比べても死亡の割合が高い。多数の死者が出ていることは深刻に受け止めるべきだ」との声が上がっている。

エンブレルは05年1月に承認。同3月から、同社と武田薬品工業(大阪市中央区)が販売している。厚労省は承認条件として、発売後一定期間、使用した患者全員を追跡調査することを義務づけ、調査対象の登録は今年5月に終了した。

両社が公表した「適正使用情報」によると、登録した1万4369人のうち、薬との因果関係が否定できない間質性肺炎や感染症などで死亡した患者が76人いた。高齢者に死者が目立ち、自覚症状がないまま重い副作用が出るケースがあるという。登録終了後に使用した患者でも、3人は副作用による死亡の可能性が否定できないという。

ワイスは「中間的な分析の段階では、死亡率は予想の範囲内。現段階の死者数については分析ができていない」と話す。

一方、松本美富士・藤田保健衛生大七栗サナトリウム内科教授は「この薬は習熟していない医師が安易に使うべきではない。副作用に日本特有の事情があるかどうか、早急に解析し、周知すべきだ」と話している。(毎日.jp)

関節リウマチについて
多くは慢性に始まります。初めは、体がだるい、疲れやすい、食欲不振、手足が痺れたり力がなくなる、ピリピリ痛む、などと訴えることが多く、体の方々が痛んだり、朝、手足の関節がこわばったりします。

やがて全身の関節がおかされ、痛みや熱、腫れ、動きが悪くなるなどの症状が現れます。手の指の関節は必ずおかされます。病気が長引くと、やがて関節の形が変わり、動きが悪くなり、ついには手も足も動かなくなって、日常生活に大きな支障をきたすようになります。

乳歯で再生治療:名古屋大学が乳歯幹細胞研究バンクを設立

名古屋大は、子どもの乳歯からさまざまな細胞に分化する幹細胞を取り出し細胞治療や再生医療に生かす研究を目的とした「乳歯幹細胞研究バンク」を同大医学系研究科内に設立した。
乳歯は採集が容易で、幹細胞としては細胞密度が高く増殖能力が高いことから、白血病治療の骨髄、臍帯血バンクに代わる新たな細胞バンクとして期待される。

同大医学系研究科の上田実教授らは2003年、人の永久歯から歯の元となる組織「歯髄」を採取し、その中からさまざまな器官に成長する能力を持つ幹細胞を取り出すことに成功。その後の研究により、乳歯が永久歯よりも幹細胞が増殖しやすいことが分かった。

乳歯幹細胞研究バンクでは、一般歯科医院や歯学部付属病院から提供を受けた乳歯の歯髄から幹細胞を分離し、超低温で保存。細胞治療や再生医療に役立つ基礎研究を行う。
抜けた乳歯は牛乳につけて冷蔵保存し、48時間以内にバンクに持ち込めば細胞が死滅することなく使用できるという。

白血病治療では骨髄や臍帯血の幹細胞の利用が知られているが、これらの採集は提供者の負担も大きく十分な量が集まっていないのが現状。また、万能の再生治療が期待されるES細胞(胚=はい=性幹細胞)技術も倫理上の問題がある。抜けた乳歯なら提供者の負担もない。 (中日新聞)

白血病について
骨髄や脾臓など血液をつくる器官で、未熟な白血球系細胞が無制限に増殖し、正常な白血球の増殖を阻害するもので、造血気のがんといえる病気です。

白血病では、肝臓、脾臓、リンパ節、腎臓、脳など全身の臓器に白血病細胞が増殖します。病気自体は少ないものの、発症すると出血や細菌感染が起こり、生命の危機に陥ります。

白血病は増殖する細胞の種類や進行状態で急性と慢性に分かれるほか、異常の発生部位によって骨髄性とリンパ性に分かれます。成人の急性の8割と慢性のほとんどが骨髄性ですが、小児では急性のリンパ性が主となります。

女性の脳梗塞・心筋梗塞、大豆製品でリスク減:厚生労働省研究班

大豆製品をよく食べる女性は、脳梗塞心筋梗塞を起こすリスクが低いことが、厚生労働省研究班(主任研究者・津金昌一郎国立がんセンター部長)の大規模疫学調査で分かった。特に閉経後の中高年女性で顕著だった。

研究班は1990年、岩手、秋田、長野、沖縄県の40〜59歳の男女約4万人の食事習慣などを調べ、2002年まで追跡した。この間に587人が脳梗塞、308人が心筋梗塞を発症した。

大豆の摂取頻度で3グループに分けて発症リスクを比較した結果、女性の場合、大豆を週5日以上食べる人は週0〜2日の人と比べ、脳梗塞で0・64倍、心筋梗塞で0・55倍だった。
食事内容から大豆に多く含まれるイソフラボンの摂取量を算出し、5群に分けて調べたところ、女性では最も摂取量の多いグループは最も少ないグループと比べ、脳梗塞リスクが0・35倍、心筋梗塞リスクが0・37倍だった。

調査開始時に閉経前か閉経後かで分けると、閉経後の女性でこうした傾向がより顕著だった。男性では摂取量とリスクとの間に関連が見られなかった。

研究班は「閉経後の女性は大豆を積極的に食べることで脳梗塞や心筋梗塞を予防できる可能性がある」としている。ただし、大豆には他の有効成分も含まれるため、イソフラボンのサプリメントで同様の効果があるかは分からないとしている。(FujiSankei Businessi)

心筋梗塞について
狭心症がさらに進行して、心筋に酸素を補給している冠状動脈がつまり、心筋が壊死した状態が心筋梗塞です。40歳代から発症率が高くなり、50〜60歳代がピークです。

大部分は、動脈硬化によって内側が狭くなっている冠動脈に血液の塊(血栓)が詰まって起こりますが、冠状動脈の一部に球に痙攣が生じて起こる場合もあります。

症状は突然の激しい胸痛で始まります。締め付けられるような激しい痛みや圧迫感のために冷え汗を流し、安静にすることができません。ときには意識を失うこともあります。

ES細胞やクローン胚研究も引き続き重要:文部科学省

人クローン胚から作る胚性幹細胞(ES細胞)に関する研究指針案を検討してきた文部科学省の作業部会は4日、京都大グループによる作製成功で人工多能性幹細胞(iPS細胞)への期待がにわかに高まっていることについて「iPS研究は基礎研究段階であり、ES細胞やクローン胚研究も重要」とする意見書を出す方針を決めた。7日にも親委員会に提出する。

クローン胚ES細胞は再生医療などで拒絶反応を回避する手段として期待されてきた。同様の効果が期待される上、作製時の倫理的問題が少ないiPS細胞の登場で、研究の意義を問う声が出始めたことに反論する。

同作業部会はまた、研究指針案について最終報告書をまとめた。昨年まとめた中間報告と基本的な内容は同じだが、体外受精の際に多精子受精などで異常胚として廃棄されることになった受精卵も研究対象に含めることが追加された。(asahi.com)

ES細胞とは?
生体の組織や臓器の元となる細胞のこと。幹細胞、または胚性幹細胞ともいいます。
受精卵が細胞分裂を繰り返し、ある程度の細胞塊になった頃に取り出して培養することで、様々な組織や臓器の細胞に分化する能力を持ったES細胞を得ることができます。

別の胚に混ぜて培養させると生体の組織や器官を人為的に作り出すことができるため、神経細胞や血液細胞の再生医療の技術として、難病治療への応用が期待されています。

アレルギー反応に必須なたんぱく質を発見:理化学研究所

花粉症や食物アレルギーなどのアレルギー反応が起こる際に、必須の働きをするたんぱく質を、理化学研究所の研究チームが見つけた。このたんぱく質を制御することで、新しい治療法の開発につながる可能性があるという。研究成果は2日付の米科学誌ネイチャー・イミュノロジー電子版に掲載された。

アレルギー原因物質(アレルゲン)が体内に入ると、抗体がつくられ、免疫細胞の一種「肥満細胞」を刺激。そこからヒスタミンなどの化学物質が放出されて、アレルギーが発症する。

理研免疫・アレルギー科学総合研究センターの黒崎知博グループディレクターらは、化学物質が放出される時に、細胞質内でカルシウム濃度が上昇することに着目。カルシウムセンサーのような役割があると考えられるSTIM1というたんぱく質を調べた。
すると、STIM1を低下させたマウスでは、細胞外からのカルシウムの流入が抑制され、アレルギー反応も抑えられていることがわかった。

STIM1は、体に必要な別の役割を果たしている可能性もあるため、鼻や皮膚など局所的に制御できれば、新しい治療法の開発につながりそうだという。(asahi.com)

花粉症について
スギやヒノキなどの花粉をアレルゲンとする季節性のアレルギー症状です。
からだが花粉を「自己ではないもの」として認知すると、これに対して抗体をつくります。
ここに花粉が再び入ってくると、抗原抗体反応が起き、この反応が刺激となってヒスタミンなどの化学物質が放出されます。その結果、くしゃみ、鼻水、鼻づまり、目のかゆみといったアレルギー症状がもたらされるのです。

初めて花粉症になった年は、抗ヒスタミン薬などの対処療法しかありませんが、次の年からは、花粉が飛び始める2週間前ごろから、抗アレルギー薬を飲んで、症状を軽くするという方法があります。

また、時間はかかりますが、原因となる抗体に対する過敏性を低下させて、アレルギー反応を起こさないような体に作り変える、減感作療法という方法もあります。

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