抗がん剤で関節リウマチを治療:東京医科歯科大学

東京医科歯科大学の上阪等准教授(膠原病・リウマチ内科)らの研究チームは、抗がん剤で関節リウマチを治療する方法を開発したと発表した。マウスの実験で有効性を確認しており、10年で臨床試験実施にこぎつけたいという。成果は米免疫学会誌に掲載された。

関節リウマチは、過剰な免疫反応が原因で分泌された物質が、関節内にある滑膜細胞を異常に増殖させ、骨の破壊、関節の変形などを起こす病気。国内に60〜80万人の患者がいると推定される。

上阪准教授らは、一部の抗がん剤が、滑膜細胞の増殖に重要な役割を果たしている酵素の働きを妨げることに着目。リウマチのマウスにこの抗がん剤を投与し、症状が改善することを確認した。投与量はがんの場合の3分の1で済み、副作用も少ない。

実験で用いた抗がん剤は、がんにあまり効果がないと判明し、現在は、治療にはほとんど使われていないという。(YOMIURI ONLINE)

関節リウマチについて
多くは慢性に始まります。初めは、体がだるい、疲れやすい、食欲不振、手足が痺れたり力がなくなる、ピリピリ痛む、などと訴えることが多く、体の方々が痛んだり、朝、手足の関節がこわばったりします。

やがて全身の関節がおかされ、痛みや熱、腫れ、動きが悪くなるなどの症状が現れます。手の指の関節は必ずおかされます。病気が長引くと、やがて関節の形が変わり、動きが悪くなり、ついには手も足も動かなくなって、日常生活に大きな支障をきたすようになります。

統合失調症治療薬「ロナセン」が認可:大日本住友製薬

大日本住友製薬は、厚生労働省から統合失調症治療薬「ロナセン」(一般名、ブロナンセリン)の製造販売の承認を得た、と発表した。4月から発売する予定。初期症状である幻覚・妄想や意欲低下などを軽減する。体重が増える副作用が少ないのが特徴という。

統合失調症治療薬の市場は近年拡大傾向で、大塚製薬イーライリリーなど国内外メーカーが相次ぎ新薬を発売。00年に約500億円だった国内市場は現在、1000億円を超えている。(asahi.com)

統合失調症について
統合失調症は、精神疾患の中でも最も慢性・消耗性の疾患で、明晰な思考、感情のコントロール、決断、他者との繋がり、といった患者の社会的能力が阻害されます。成人期初期に発病することが多く、幻覚や妄想といった陽性症状と感情鈍磨といった陰性症状が特徴です。

統合失調症の患者は病識がない場合が多く、薬を処方どおりに服用しないことがありますので、病識がもてるまでの間は家族など周囲の人が薬を管理することが必要となります。
病気ではないと思っている人に薬を服用してもらうことは簡単ではありませんが、服用は治療の基本です。

糖尿病に米ぬかのフェルラ酸が効果:和歌山県立医科大など

和歌山県工業技術センター県立医科大などは、米ぬかから製造したポリフェノールの一種の「フェルラ酸」を糖尿病のラットに与え続けることで、腎臓の症状の進行を防ぐ効果を確認したと発表した。

糖尿病を発病しているラットに、通常の餌とフェルラ酸を0・2%含んだ餌をそれぞれ与え、12週間後の病気の進行状態を観察した。その結果、フェルラ酸を与えたラットは、尿たんぱくの量が通常の餌のラットの半分以下になり、腎臓の障害にかかわるTGF―β遺伝子の発現量も少なかった。また、このラットの腎臓組織を顕微鏡で調べたところ、損傷がなかったとしている。

谷口部長は「フェルラ酸は様々な分野で研究が進んでおり、医学の面でも活用の可能性が広がった」といい、同医科大では「フェルラ酸を用いることで糖尿病腎症の発症を防止する効果があることが確認されたのは世界で初めてと思う。今後、研究を続けていきたい」としている。 (YOMIURI ONLINE)

糖尿病腎症とは?
糖尿病腎症は糖尿病の3大合併症のひとつです。糖尿病のコントロールが悪く、高血糖状態が長い間続いていると、腎臓の糸球体の毛細血管に障害が起きてきます。
そのため腎機能が低下して、尿の中にたんぱくが出てきたり、高血圧やむくみなど腎炎と似た症状が起こります。進行すると、腎不全から尿毒症となり透析が必要になります。

子宮がん検診:初受診者は再受診者の9倍の発見率

子宮がん検診を初めて受診する人のがん発見率は、再受診者の9倍に上るのに、初回受診者数は全体の1割に低迷していることが、「ちば県民保健予防財団」の解析でわかった。
国は10年以内にがん死亡率20%減の目標を掲げており、同財団は「国の目標達成には、未受診者の受診率を上げる努力が急務」と分析している。

調査対象は、同財団が2004〜06年度に委託を受けた、千葉県内の市町村による子宮がん集団検診の受診者27万4985人。子宮がん検診を初めて受診した人と、2回目以降の再受診者に分け、発見率やがんの進行度を比較した。

その結果、全体では3年間で85人に子宮がんが見つかり、がん発見率は0・03%だった。これに対し、初回受診者の発見率は0・144%で、再受診者(0・016%)の9倍もがんが見つかった。しかし初回受診者数は3万2038人で、受診者全数の11%しかいなかった。

がんの進行度が判明した37人の分析では、初回受診で見つかった24人中、再発の恐れがほとんどないステージ0の初期がんが13人、ステージ1が9人で、やや進んだステージ2以降のがんは2人だけ。初回受診で発見されるのは完治する可能性の高い早期がんが大半で、子宮がん検診の意義は大きいとみられる。(YOMIURI ONLINE)

がん検診について
家系的にがん患者の多い人は、人間ドックなどの検診の際に自己申告し、がん検診のための追加検査を受けるとよいでしょう。がん検診は、がんの早期発見を目的として行われます。
定期検診、人間ドックなどでもがんの検査は行われますが、それらは成人病発見検査の一環として実施されるもので、決して完全なものではありません。

がんは早期発見、早期治療を徹底できれば、現代医学ではそれほど怖い病気ではありません。面倒くさがらずに進んでがん検診を受け、早期に疾患を発見することが大切です。

むずむず脚症候群の患者は心疾患のリスクが2倍:ハーバード大学

むずむず脚症候群(レストレスレッグス症候群)の患者は、そうでない人に比べて脳卒中や心疾患のリスクが2倍であることが、ハーバード大学などによる研究で明らかになった。医学誌「Neurology」に掲載された。

むずむず脚症候群は、脚にむずむず感が生じて動かさずにはいられない神経障害。静止しているときに症状が出やすく、主に夜間に生じるため、睡眠をさまたげ、その結果として日常生活に大きな影響を与える。

むずむず脚症候群のある人は、心疾患または脳卒中になる比率が2倍以上であり、この関連は症状が月に16回以上ある人および症状が重い人に特に強く認められた。むずむず脚症候群の患者の多くは、一晩に300回も断続的に脚を動かしており、この動きが血圧および心拍数の増大に関わっていると著者らは述べている。また、RLSによる睡眠不足も心血管疾患の原因となると指摘されている。

骨髄再生で歯槽骨を再生、インプラントも可能に

重い歯周病でひどくやせたあごの骨に骨髄の細胞を入れ、骨を再生させる治療が成果をあげている。東京大医科学研究所の各務秀明客員准教授らの臨床試験で、10人中8人でインプラントを入れられる状態まで骨が厚くなった。有力な治療法の一つになりそうだ。20日開かれた歯科インプラント治療のシンポジウムで成果が報告された。

重い歯周病では歯が抜けるだけでなく、歯を支えていたあごの骨もやせ細っていくことが多い。骨の厚さが5ミリ以下になると、義歯が入れられなくなる。義歯を入れるには、これまでは腰や、あごの別の部分の骨を移植するか、人工骨を使う治療しかなかった。

チームは東京医科歯科大などと協力、2年半前から臨床試験を始め、10人の患者から骨髄を採って培養した。このうち8人に、骨が欠けたときの治療などで使う補填材と一緒に、薄くなったあごの骨に盛った。半年後に8人とも義歯を埋め込めるまで再生。1年経過した5人ではもとの骨との境目が見えなくなるほどに回復した。(asahi.com)

インプラントとは?
歯を失った部分のあごの骨(歯槽骨)の中に、人工的な歯根を埋め込み、その上に人口歯を取り付ける方法です。人工歯根とも呼ばれ、できるだけ天然の歯に近い構造と機能、見た目の美しさ(審美)を追求した治療方法です。

しかし、あごの骨に歯根を植え込む手術が必要なため、骨が健康であること、糖尿病などの病気がないことなどのいくつかの条件があります。また、半年に一度はチェックが必要ですから、歯の健康管理がきちんとできる人でなくてはなりません。また健康保険も適用されません。

特定健康診査の費用を無料へ:大阪市

4月からメタボリック症候群に着目した特定健康診査が始まるのを前に、大阪市は、国民健康保険に加入している市民の健診費用を無料にする方針を決めた。現行の基本健診も無料で実施しており、受診率を下げないために必要と判断した。

特定健診の対象は40〜74歳。身長、体重、血圧の測定、血液検査のほか、新たに腹囲の測定が加わる。国は受診率65%を目標に掲げており、受診率のほか、指導の実施率やメタボリック症候群と診断された人の減少率などが低ければ、市町村や健康保険組合は将来、後期高齢者医療制度の支援金をより多く負担させられることになる。(asahi.com)

メタボリックシンドローム
内臓脂肪が過剰にたまってお腹周りが大きくなり、この内臓脂肪から分泌される様々な生活活性物質(アディポサイトカイン)に以上が生じることや、血糖を下げるインスリンというホルモンの作用が上手くいかなくなることによって、高血圧、脂質代謝異常、高血糖などが発生する病気です。さらに高尿酸血症、脂肪肝などの発病にも関係します。

メタボリックシンドロームを放置すると、これらが動脈硬化を進行させ、脳血管障害や心筋梗塞などを発病させます。脳血管障害、心筋梗塞では、場合によっては発病後数時間あるいは数日のうちに亡くなるということも少なくなく、日本人の死因の第2位、3位を占めるほどになっています。

シュガーレスガムの食べすぎで慢性下痢:ソルビトールが原因

砂糖の代用品のソルビトールを含んだガムを大量にかむ人は強度の慢性的な下痢になり、体重を著しく失う恐れがあることが分かった。ソルビトールには下剤の効能もある。
ベルリンの病院の胃腸学者が、医学誌ブリティッシュ・メディカル・ジャーナルで研究論文を発表する。

胃腸学者は、8カ月間、下痢と慢性的な胃腸の痛みに悩み、51・8キロの体重のうち11キロを失った21歳の女性と、ひどい胃腸の張りと下痢を訴えて過去1年間に体重の5分の1に当たる22キロを失った46歳の男性について調べた。

血液や超音波などさまざまな検査では何の問題も発見されず、研究者を困惑させたが、便を分析したところ極めて高い数値のカリウムとナトリウムが検出された。
2人への問診で、女性はシュガーレスのガムを1日に12枚以上かみ、男性は1日に20枚以上でそのほかに最高200グラムの甘いもの摂取していることが分かった。

研究者の計算によると、女性は1日当たり20グラム、男性に至っては同約30グラムのソルビトールを摂取していた。2人がガムをかむ習慣をやめたところ、1年以内に胃腸の状態は正常に戻り、女性は7キロ、男性は5キロ、体重を取り戻したという。(AFP)

慢性下痢について
超粘膜の慢性炎症、腸内細菌の増殖、大腸粘膜の過敏、吸収障害、精神的ストレスから来るものなどがあります。大腸がんや潰瘍性大腸炎などの病気が原因となっているものもありますが、たいていは腸に病変は認められず、その働きが異常になって起こる過敏性腸症候群です。

飲食物では、腸粘膜を刺激する冷たいものや辛いもの、あるいは脂肪の多いものを避けて、消化のよい食事をとるようにします。

新しい乳がん診断法、被ばく放射線量が1000分の1に:東京理科大

乳がん検診で使われるマンモグラフィーと比べ、被ばく放射線量を1000分の1に抑えた画像診断方法を東京理科大などが開発した。放射線の屈折を利用した方法で、複数の画像を重ね合わせ鮮明な画像にした。これまでは判別できなかった微小な乳がん病巣もわかるという。

マンモグラフィーやコンピューター断層撮影(CT)などのX線撮影は、人体の部位によって放射線の吸収率が違うことを利用。その違いを明暗のコントラストで画像化する。
しかし、コントラストを上げると、被ばく線量が増えてしまう欠点がある。米国では、将来発病するがんの約2%がCT検査による被ばくが原因との調査もある。

同大の安藤正海教授(X線光学)らは、高エネルギー加速器研究機構の一周187メートル加速器から出る精度の高いX線を利用。平行性の高いX線が組織などの境目で微妙に屈折する性質を応用し、人体を左右に1度ずつ傾けて撮影した。計11方向からの画像を重ねることで鮮明な画像を得た。20マイクロメートル程度の大きさまで判別できるという。

精度が高まるため、マンモグラフィーでは乳腺で1〜3ミリグレイあった被ばく線量を、0.001ミリグレイ程度まで減らせるという。また、従来のX線では難しかった関節の軟骨も撮影できる。
しかし、加速器を使わねばならず装置が非常に高額になるため、実用化には5年以上かかる見込みという。(毎日.jp)

乳がんについて
乳がんとは乳腺に発生する悪性腫瘍です。
最もかかりやすいのは40〜50歳代の女性で、次いで60歳代、30歳代の順となっています。
詳しい原因は不明ですが、食生活の欧米化、動物性脂肪の取りすぎ、初産年齢の上昇、母乳授乳の減少、独身女性の増加などが関係していると考えられています。
近年、日本でも増加の一途をたどっており、女性のがんの第一位となるものと予想されています。

乳がんの症状と経過
乳房の外側上方にできやすく、初期にはしこりやひきつれができて痛みはありません。
また、乳頭から血液のような、あるいはサラッとした感じの液の分泌が見られる場合もあります。
進行すると、病変部に潰瘍ができ、脇の下や頚部のリンパ節が腫れてきます。

医療・健康情報をデータベース化へ:2011年の利用開始を目標

政府が病歴や健康診断の結果など個人の医療・健康情報を蓄積するデータベースの構築に乗り出すことが明らかになった。インターネットを通じてデータにアクセスすれば、医師が患者の過去の診療実績を参考に治療方針を決められるようになるなど、医療の質向上が期待できる。2008年度に厚生労働、総務、経済産業の3省共同で実証実験を開始し、11年度の利用開始を目指す。

データベースは、より専門的な診断や治療が必要になった場合に、掛かり付け医から高度な医療設備を持つ拠点病院などへの紹介状代わりに使える。主治医とは別の医師に「セカンドオピニオン」を求める際にも、病状をより正確に伝えられるようになる。

薬の処方せんを電子化し、携帯電話で持ち運べる仕組みづくりも検討する。実現すれば、患者は処方せんの情報を携帯電話で受け取り、薬局に持ち込むことが可能になる。
治療に使った薬の種類や量が記録されるため、薬害を引き起こした医薬品が過去に投与されていたかどうかも自分で確認できる。

さらに、自宅のパソコンなどから体重や体脂肪率の数値、フィットネスクラブでの運動の記録を入力でき、メタボリック症候群(内臓脂肪症候群)の予防など日ごろの健康管理に役立てられる。(jiji.com)

セカンドオピニオンとは?
「主治医以外の医師の意見(第二の意見)」のことです。例えば、主治医から治療方針を示されたとき、ほかの治療法がないか疑問に思い、納得いかない場合にセカンドオピニオンを得ることができます。

特に手術は、主治医が最善の方法と考えて選択しても、患者の同意なしには決定できません。手術以外の有効な治療法がないかを知りたいときは、「別の医師の意見も聞きたい」と伝えて、ほかの病院を受診してもよいのです。

ただ、検査結果などの診療情報を次の受信先に提供してもらえるとは限りません。また、その病院で治療も引き受けてくれるかどうかは別の問題となります。

乳酸菌のアレルギー抑制メカニズムを解明

腸内に存在する乳酸菌の一種が、アレルギーの原因となる免疫細胞を細胞死(アポトーシス)に導くことを、東京大などのグループがマウスの実験で突き止めた。
乳酸菌はアトピー性皮膚炎や花粉症などのアレルギー症状を抑えることが報告されているが、メカニズムの一端が明らかになった。

体内では免疫細胞である「Th1」と「Th2」の均衡が保たれているが、バランスが崩れてTh2が増えると「IgE」と呼ばれる抗体が過剰に作られ、アレルギー反応が起きる。
アレルギーの人はTh2が過剰な傾向がみられる。一方、アレルギー症状のある子どもは、乳酸菌のビフィズス菌やラクトバチルス菌が腸内に少ないという報告がある。

東大の八村敏志准教授らのグループが、培養したマウスのTh2細胞にラクトバチルス菌を加えたところ、何も加えない場合に比べてTh2が1割程度多く細胞死を起こすことが分かった。マウスにこの菌を食べさせる実験でも、同様の結果を確認した。(毎日.jp)

アトピー性皮膚炎について
花粉やほこり、ダニ、特定の成分などに過敏に反応し、湿疹にも見える皮膚炎が起こる病気です。アトピー体質という特異的な体質の人に起きるもので、遺伝性が強いといわれています。特に成人になってから発症するケースが増加する傾向にあります。

最近の住環境は、ダニが繁殖しやすく、それらがアレルギー症状の原因物質(アレルゲン)となっていると考えられています。

年代によって症状の現れ方は異なりますが、思春期以降は、首のまわりが黒ずみ、皮膚が苔癬化(厚ぼったく、きめが荒い状態)して、強いかゆみを訴えます。

顔面に紅班が生じるケースもあり、角質が剥がれ落ちてしまうこともあります。
季節によって症状の重さは変化します。通常は夏季に軽減し、冬季は乾燥して悪化します。

ピロリ菌から発がんたんぱく質:北大チームがマウス実験

人の胃にすみ着くピロリ菌がつくるたんぱく質にがんを引き起こす働きのあることを、北海道大遺伝子病制御研究所の畠山昌則教授(分子腫瘍学)らのグループがマウスの実験で明らかにした。研究成果は、全米科学アカデミー紀要(電子版)に8日発表された。

ピロリ菌が胃の粘膜の細胞にくっつくとCag(キャグ)Aというたんぱく質を細胞内に打ち込むことが知られている。畠山さんらはCagAを作るピロリ菌の遺伝子を取り出してマウスの受精卵に組み込み、全身の細胞にCagAが入るとどうなるかを調べた。すると、約200匹のマウスの半数以上は生後3カ月までに胃の粘膜の細胞が異常増殖して胃壁が厚くなり、その後約20匹で胃にポリープができた。さらに1年半以内に2匹が胃がん、4匹が小腸がんを発症。白血病になったマウスも17匹いた。

これまでの細胞レベルでの研究で、CagAが細胞内で別のSHP-2というたんぱく質と結びつくと細胞のがん化が起きることを突き止めていたため、SHP-2と結合しないように細工したCagAをつくらせてみると、マウスはがんにならなかったという。

畠山さんは「CagAががんを起こすことが、個体レベルで証明できた。将来、CagAとSHP-2との相互作用を妨げる薬の開発ができるかもしれない」という。(asahi.com)

胃がん
胃がんの発生には、食事が関係していると考えられています。特に塩分の多いものを習慣的に食べることがいけないとされています。また、焼けこげには発がん物質が含まれているとされています。

喫煙も胃がんの発生との関係が指摘されています。最近では、ヘリコバクター・ピロリ菌が胃の中に住み着いて胃がんの原因のひとつになっていることがわかってきました。

塩分の多いものを習慣的に取ると、胃の粘膜を保護しているバリアーが破壊され、慢性胃炎になります。また、ヘリコバクター・ピロリ金の持続的な感染によっても慢性胃炎は発生します。これの慢性胃炎が胃がんの発生母地になるとされています。

子宮頸がんの予防ワクチン:年内にも承認の見通し

世界で若い女性のがん死因の2位を占め、日本でも増加中の子宮頸がんで、外資系製薬大手が申請中の予防ワクチンが早ければ年内にも承認される見通しであることが明らかとなった。
予防ワクチンの承認を申請しているのは、英グラクソ・スミスクライン(GSK)と、米メルク子会社の万有製薬の2社。

子宮頸がんの主な原因は、性交渉によるヒトパピローマウイルス(HPV)の感染とされている。HPVはありふれたウイルスであり、7〜8割の女性が一生のうち一度はHPVに感染する。たいていは自然消滅するが、持続感染で何年かたってがんを発症することがあるという。

GSKと万有製薬が申請中のワクチンは、約7割のHPV感染を予防するという。2万人以上を対象にした海外の臨床試験で5年間感染を防ぐことが確認されている。06年6月の米国をはじめ各国で承認が相次いだ。米国や豪州では、保険未加入の子供や12〜26歳の女性が無料で予防接種を受ける制度を導入ずみだ。

2社は日本人の治験データを収集中で、年内にも提出する見込み。厚生労働省は「国内データがそろい次第、各国で承認が相次ぐ状況を視野に慎重かつ迅速な審査をする」とし、近く日本でもワクチンが導入される見通し。(産経新聞)

子宮頸がんについて
子宮の頚部にできるもので、子宮がん全体の約65%を占めるほど発生率の高いがんです。
初期は無症状のこともありますが、不正性器出血、おりものがみられます。進行すると出血が持続的になり、おりものも膿性になり悪臭を伴います。さらに進行すると、骨盤の神経が置かされて腰痛が起こったり、膀胱や直腸に広がって排尿困難が生じるようになります。

子宮頸がんの診断は、まず細胞診を行ないます。面貌などで子宮頚部の細胞を擦り取って、がん細胞の有無を調べます。異常があれば、コルポスコープ(膣拡大鏡)で観察し、頚部の一部を採取して組織を調べます。この段階で、どの程度進行しているかなどがわかります。

出産を希望する人、妊娠中で早期がんの人には、子宮頚部だけを円錐状に切り取って子宮を保存する方法(円錐切除術)が用いられます。

骨粗鬆症治療薬「BP製剤」で顎の骨が壊死:日本口腔外科学会

骨粗鬆症の代表的な治療薬「ビスフォスフォネート(BP)製剤」を使っている人で、歯科治療後にあごの骨が壊死するなど副作用に見舞われている人が全国で少なくとも30人に上ることが日本口腔外科学会の調べで分かった。薬と抜歯などの治療後の細菌感染が重なったのが原因とみられる。

国内では、高齢の女性を中心に骨粗鬆症症患者は約1000万人と推定され、100万人以上がBPを服用していると言われている。厚生労働省は、BP使用によるあごの骨の壊死に関連する副作用の診断基準などを掲載した重篤副作用疾患別対応マニュアルを早急にまとめ、患者や医師に注意喚起する方針だ。

同学会は昨年、BPを普段使っている患者に、抜歯後の穴が埋まらず骨が露出し、あごの骨が腐ったり、炎症が悪化したりする副作用が続出したのを受け、全国の主な歯科治療施設239か所を対象にアンケート調査を実施した。

その結果、30人があごの骨が腐る、骨髄炎などの重い「副作用」を起こしていたことが判明。平均年齢は66・9歳で、女性が26人と大半を占めた。乳がん治療などの一環として注射を受けている人が25人と多く、骨粗しょう症治療のために錠剤を飲んでいる人は5人だった。

副作用が出たのは、抜歯後が16人と最も多く、インプラントや義歯装着でも発症。歯周病など口内に問題があって発症したケースも5人いたという。(YOMIURI ONLINE)

骨粗鬆症について
骨は、カルシウムの代謝によって新しい骨に生まれ変わりますが、年齢とともに、骨をつくる細胞よりも壊す細胞の働きが強くなって骨量が減少します。骨粗鬆症は、骨量が減少するために骨がもろくなり、骨折しやすくなった状態です。
とくに女性の場合は、妊娠や出産によってカルシウムが減少しますが、閉経を迎える50歳前後から骨粗鬆症が増えてきます。

骨粗鬆症の人は、転倒すると骨折を起こしやすくなります。多いのは、手首と大腿骨頚部、肩の骨折です。手首の骨折は、外来でも治療できますが、大腿骨や肩の骨折は、入院が必要なことが多く、寝たきりにつながる場合もあります。
また、しりもちをつくなどの軽い力が背骨に加わっただけで起こる脊椎の圧迫骨折も少なくありません。

大腸疾患サイト「大腸info」が開設:ジョンソン・エンド・ジョンソン

ジョンソン・エンド・ジョンソン(東京都)は、食事の欧米化に伴って患者が増えている大腸疾患と治療法を紹介した「大腸info」を開設した。

取り上げている疾患は、「潰瘍性大腸炎」、「クローン病」、「虫垂炎」、「大腸感染症」、「痔疾患」、「ポリープ」、「大腸がん」。治療法は内視鏡的治療、外科的治療、腹腔鏡手術で、最新の方法をイラストや動画を使って分かり易く解説している。

疾患だけではなく、大腸のしくみや検査法、予防法、セルフチェックといったコンテンツも入れている。厚労省の06年人口動態統計年報によると、日本人の死因のトップである「がん」の部位別で「大腸がん」は、男性で肺、胃、肝臓に次ぐ4位、女性ではトップ。死亡率も年々高くなっている。(くまにち)

潰瘍性大腸炎
大腸、特に直腸の粘膜がただれて、潰瘍などができるものです。はっきりした原因はわかっていませんが、免疫と関係があるとされています。20歳代での発症が多く、厚生労働省による難病(特定疾患)の指定を受けています。

炎症の広がりの程度によって症状にも差が出てきますが、まず粘液や血の混じった便や下痢が起こり、腹痛や発熱が現れます。病変は直腸だけのものから、広がると大腸全体におよぶものまでありますが、症状も最初は便に血便が混じって1日数回の下痢をするものから、ひどくなると1日5回以上の下痢と発熱が現れるものまであります。

2008年度の診療報酬改定:診療所の再診料を引き下げへ

厚生労働省は、2008年度の診療報酬改定で、診療所の再診料を引き下げる方針を固めた。現在、再診料はベッド数が200床未満の病院は570円なのに対し、診療所は710円と割高になっており、格差是正を図る。引き下げで浮いた財源を、産科、小児科といった病院勤務医の負担軽減対策などに手厚く配分する方針で、具体的な額は今後、与党などと調整して詰める。

08年度の診療報酬改定率は、医師の技術料などに当たる「本体部分」を0・38%引き上げることが決まっている。診療行為ごとの報酬は、この枠内で配分されるため、再診料の引き下げ幅が大きければ、勤務医の負担軽減策などへの配分も増えるが、診療所の開業医中心の日本医師会や与党との調整は難航も予想される。

前回06年度改定では、初診料は診療所を下げ、病院を引き上げる形で2700円に一本化した。患者の窓口負担は再診料も含め1−3割。しかし、再診料は診療所の引き下げ額は20円にとどまり、病院との格差はほとんど縮まっていない。(shikoku.news)

診療報酬とは?
治療や調剤など医療行為ごとの公定価格です。質の高い医療を国民誰もが受けられるようにするための仕組みで、診療報酬点数1点は10円。医療保険で受診した際、その対価として公的医療保険から医療機関に支払われます。

ほぼ2年に1度のペースで改定され、全体の改定率は政府が予算編成過程で決定、個別の点数改定は厚生労働相の諮問機関である中央社会保険医療協議会(中医協)が政府の医療政策に基づいて決めます。
診療報酬の対象から外れた医療行為は「自由診療」扱いとなり、全額患者の自己負担になります。

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